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春に向けて

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2016.02.19

こんにちは。

春一番が暴力的な風速で吹き荒れ、記録的に暖かい日があったと思えば、冬の気温に戻ったりと、お天気ニュースが騒がしいここ最近でした。

みなさん、いかがおすごしですか?
気温差や花粉症などから体調をくずしやすい季節、お大事にされて下さいね。

私たちは・・・急に暖かくなった先日、その暖かさに頭がついて行けずに・・・何を着て外出すればいいか分からなくなり、手袋をカバンに忍ばせて持ち歩いてしまいました。

もちろん出番はなかったのですが。

「明日からは寒さが戻るらしいから、緩まないでね~」と、体に言い聞かせていましたよ。

大騒ぎだったバレンタインも終わり、暖かくなったり寒く戻ったりをしながら、少しずつ春に近づいています。

さて、田んぼはといえば・・・

 

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畦の整備と、二番おこし(田を耕すこと)に精が出る毎日。
かなり遠方にもお預かりした田んぼがあるので、スタッフが朝から夕方までトラクターで出ずっぱりで作業をしています。

風は強いのですが、その分雲も払われて、陽射しが降り注いで、風除けの部屋で囲われているトラクターでは意外と暖か。

そんなぽかぽか陽気の中、のんびりトラクターをただ走らせると田起こしになるかといえば・・・

そうではないのです!

田おこしは一番~三番までやれるとベスト、それぞれに目的があります。

 

◯一番おこし(荒おこし)
・・・秋口、収穫が終わり田んぼが乾いてから始める作業で、

☆中干しで固まった田んぼを柔らかく崩すこと
☆酸素を土の中に行き渡らすこと
☆ワラなどの有機物の分解を促すこと
☆抑草効果をねらう(草の種や球根を冬の寒気、乾燥にさらす、または土中に埋める)

を目的に、今年は大きめの土の塊を上下を反転させるイメージで耕しました。(反転耕起といいます。)
◯二番おこし
・・・一番おこしの大きな塊を崩すイメージで、

☆土の中が団粒構造になるようにする(下が大きな塊、上になるにしたがって細かな粒子になるような構造)
☆均平、平らをとる

を目的にします。

私たちは、現在この段階をひたすら作業中!

写真は二番おこしが終わった田んぼの土。塊が細かくなっています。

 

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◯三番おこし
・・・二番と同じ目的ですが、三番まで丁寧にやれるとベスト!

田んぼに水を入れて代かきをする段階で、三番までやれていると違いが出てくるようで、

細かい土の粒子が田んぼの表面を覆うと、種が発芽できなかったりと、抑草効果が違ってくるようです。
ただトラクターでぽかぽか陽気の中のんびり作業をしている・・・ではありませんでしたね!

今年も春に向けて準備を、というと、どうしても受験生を思い出します。
日本の三学期制は、稲作の農作業ととてもリンクしているのです。
今は寒い中、春に跳ぶための力を蓄え、準備をする季節。
派手ではないけれど、この季節がないと跳べないのです。

新学期、新社会人、新年度・・・芽がでる春に向けて、準備を着々と顔晴ろうね!

 

網本朝香

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

苗床準備が始まりました!

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2016.02.05

こんにちは。

まだまだ風が冷たい日が続いている関東です。

みなさん、いかがおすごしですか?

 

杉戸では、立春を迎えて、日中は多少暖かい日が増えてきました。

とは言え、暖冬と言っていた一月前がなんのその、ばっちりの冷え込み具合で、ほっとひと息なこの頃です。

そんな中、田んぼも少しずつ作業が始まりました。

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田んぼの一画に、苗を育てる「苗床」の、準備をしています。

 

トラクターの後ろの刃の部分を畦ぬり機に付け替え、畦をつくっています。

畦で仕切った中に水を入れ、水平に均して乾かすと苗床の完成!

 

毎年より早くから準備をしているのは、暖冬の特徴である、春の雪の雪解け水を活用したいとの思いから・・・。

 

実は、この時期は用水が元で止められていているので、平らに均す際に使う水は、水道水を使っているんです。

水道代節約のためにも、いつ降るかどうかの雪雨を確実にキャッチするために早めの始動です。

 

ちょうど新人君が、社長欣ちゃんの指導を受けながらトライ中です。

 

この様な一年に何回もない作業は、その時にトライしておかないと上達の機会を逃してしまいますね。

がんばって~。

 

さて、苗床の話。

慣行栽培では、通常、苗は田んぼの中ではなく、陸上にハウスを組み立てて、暖かいハウスの中で育てます。

 

私たちが稲葉先生に教わった成苗稲作の体系では

〇暖かいハウスの中から、まだ夜寒い時期に田んぼに移植(田植え)されると、苗にとってストレスであること

〇苗が暖かいハウスで育つと、組織が柔らかく腰高に育つこと

主にこの二つの観点から、ハウス育苗ではなく、露地で夜の寒さも経験させて、慣行栽培の約二倍の時間をかけて育苗をします。

 

露地で育った苗は、移植の際に、温度も環境も変わりませんから、田んぼにすぐ根付きます。

その張った根っこから自分のテリトリーを主張する物質を出すので、まわりに生える草に対して主導権がにぎれて、草に負けづらくなるといいます。

 

また、夜の寒さも経験して、組織一つ一つが小さく、細胞壁が固い、身のしまった腰低の丈夫な苗に育ちます。

ですが、今の慣行栽培のハウスでの育苗技術では、ハウスの暖かいところから寒い田んぼに移植、植物の生理に逆行することをしてしまっています。

ハウス苗にとって田植えは、温度や環境が変わって、苗が体力を消耗してしまう、ストレスの瞬間になってしまいます。

 

当然、新しい環境に慣れることにも体力を使ってしまいますし、そうすると、根っこを出すことが遅れ、テリトリーを主張する物質も少なく、最初の段階で草に遅れをとってしまう要因になるんだそうです。

 

草に負けるとなると、除草剤がワンセットになってしまいます。

 

また、温度をかけての促成栽培では、一つ一つの組織が大きくなって、背丈は確かに伸びますがやわらかい苗に育ってしまい、倒れやすかったり、虫や鳥に食べられやすかったり、病気やカビに弱くなりがちです。

その弱くなりがちな状態を農薬で補うことにつながって、農薬がワンセットになってしまいます。

そもそも、ふつうーーーに、考えてみれば、植物は暖かくなるにしたがって成長しますね。

それに逆行するって、なんか変じゃない??

・・・と、普通の感性だったら・・・?? と感じることも、業界にとって当たり前になってしまっていると、かえって見えなくなるのかもしれません。

 

私達は、農業が全くの素人で始めたので、かえって普通の感性が働いたのかもしれませんね。

その感性の羅針盤で先生にたどり着けました。

そんなフレッシュ君だった私達も稲作を続けて10年ちょっと。

作業には慣れても、フレッシュな感性、当たり前の感性は、ずっと持ち続ける大事さを感じます。

 

苗が健やかに強く、そして当たり前なように育つ環境を整えることは、確かに手間もコストもかかりますが、育っていく過程では逆に手間もかからなくなって、結果、農薬や除草剤を減らすことにつながります。

当たり前のことを当たり前にやって、より健やかな土が増えていくといいな!

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さあ、今年もたくさんの苗がここから巣立っていきます!

もちろんサンクスアイさんの愛感謝米の苗も・・・です!

水道水(泣)を入れて平らにならす作業が続いていますよ!

 

網本朝香

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

冬模様

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2016.01.22

こんにちは。

ようやく冬本番!の寒い日が続きますね。
みなさん、毎日寒いですがいかがおすごしですか?

前回は暖かい冬だとお話ししていましたが、
その通り、近所の公園では四季咲きの桜かな?早々と咲いていましたよ!
IMG_2065このまま本当に春になっちゃうんじゃないかと思った矢先の朝・・・

一面の銀世界!
霜(しも)です。
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017畦では、クローバーの葉の裏の葉脈が浮き上がって、なんて綺麗!

葉脈は水分を通しているからか、そして葉先では気孔が水分を蒸散するからか・・・霜にもつきやすい所とつかない所とあるようですね。

それが自然の模様になっています。
007こちら、立ち枯れした猫じゃらしの穂にもびっしり降りて、ミニチュアの樹氷のようでしたよ。
001辺りには、霜が蒸散してか、靄(もや)が立ち込め、緩い空気の流れに沿って漂っていました!

白い世界に包まれて、世界が自分達だけのような閉じられた世界になったり、また外界に開けたり・・・

幻想的な世界をお昼頃まで楽しめましたよ!

そして、暖冬の年はお決まりのように、成人式の少し後にドカ雪が降りますが、今年ももれなく、18日の明け方から雨音が消えて雪になりました!

明けた朝はもちろん田んぼも真っ白!
IMG_2073

水分を含んだ重い雪だったようで、田んぼのお向かいの茂みの竹が、頭が地面に着くかの勢いでしなっていました。
(写真左端でこれでもかとしなっていますよ!折れないのが不思議です。)

その後、日中の日差しであっという間に溶けたのですが、翌日からは雪解け水が凍って・・・

今度は水たまりに張る氷の芸術!
010 (1)

 

 

009どうして定規で引いたかのような直線になるんでしょうね。

冬が寒くなると、辺りは氷の造形で彩られ、モノトーンの美しい世界が広がります。

そう思うと、四季折々、日本は本当に美しいですね!

このブログをさせていただくにあたって、農作業のない冬場のお話をどうしようともよぎりましたが、
させていただくことで、より意識して自然を感じていると、美しい瞬間や景色がまだまだ広がっている!と実感します。

寒いからと言って首をすぼめて足元のアスファルトばかり見ていると、周りに広がるこの自然の芸術を受けとりそこねますね!

ウィンタースポーツをされる方もされない方も、冬とこの寒さを楽しんでお過ごしくださいね!

 

網本朝香

 

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

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サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

あけましておめでとうございます。

カテゴリー: 共同研究農家 2016.01.08

新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

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さあ、2016年ですね!
埼玉県杉戸町はすっきり青空が広がって暖かい陽射しが注いでいますよ。

みなさんは、どんなお正月をお過ごしでしたか?

私達家族は毎年のごとく、実家の京都に暮れから里帰りをしてきましたよ。

やはり暮れは、お楽しみの・・・全フロア丸ごとお正月食材で華やぐスーパーをめぐる!

娘たちが、並んでいる金時人参を見て、人参の色が濃くない?と聞いてきました。

里芋ではなく八つ頭(やつがしら)、
見たこともない慈姑(くわい)、
子ども達の人生で何度食べたことがあるかな・・・の百合根(ゆりね)、
大根の育ち途中じゃないんだ!の日野菜(ひのな)・・・

もともと関東と関西ではスーパーのラインナップが違うこと、特に日野菜は滋賀県生まれで関東ではほとんど見ないですし、それに加えてのお正月仕様。
普段とは違う食材を見ることが出来て、視覚からは非日常を満喫!更には、お雑煮に入った八つ頭の、里芋とは違うねっとり感に感動!五感でお正月を迎えてきましたよ。

・・・一方、そんな「毎年恒例」とは違って、なんて暖かいお正月・・・でしたね!
初詣の近所の神社まで歩くとコートの下は暑いくらいでした。

002

以前、秋の畦の写真をご紹介した時には、これから景色は茶色く・・・なんて書きましたが・・・

まだ茶色くなってない!

クローバーの葉先が赤茶色く、少しは冬仕様の色になっていますが、真冬とは思えぬ畦の色です。

今年は全国規模で近年稀に見る暖かさとのこと。

本来は、成虫が冬の寒さで死んで、卵で越冬、春ようやく卵から孵り幼虫になって・・・というプロセスを経て初夏に成虫になってまた卵を産むのですが、

こう暖かいと、成虫のまま越冬出来てしまい、春からすぐに活動を始めたりして、

つまりは前年度の秋の世代が、普段より多く繁殖活動をできることになり、大発生しやすくなってしまいます。

一度大発生すると、天敵の数が追いつかずに虫たちの勢力図、バランスが変わったりします。

大きな目で見れば、それも自然がバランスをとる途中の姿ですが、農家にとってはその年の収量が左右されたりと、なかなかに難しい問題です。

こういう時、人間は祈るしかありませんね。

冬が冬らしく、キリッとした寒さがやってきますように。

007

さて、1月3日、初夕陽が杉戸を包みました。

一年が始まったことを実感しましたよ!

皆さんの2016年が幸せ一杯の、素敵な年になりますように。

また今年も、サンクスアイさんの愛感謝米が育つ田んぼの様子をお届けさせていただきます。

皆さんとお米との橋渡しをさせていただきますので、よければお付き合い下さいね。

網本朝香

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

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一年ありがとうございました

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2015.12.18

こんにちは。

師走も半ばを過ぎ、2015年も残すところわずかになりました。
埼玉の田んぼからお届けするお便りは、今回が今年最後の回となりました。

2015年を振り返ると、今年は本当に雨がちで気温も高め、近年でも特異な年でした。

稲作をさせていただいて思うことは、毎年同じことをしているようで、気候も違えば状態も違って、同じことの繰り返しではないのだなぁということ。

例え毎年と同じような気候で、繰り返し同じ農作業をしていたとしても、「今年ここ」に生えた稲は二度と出会えない稲。

一期一会と言いますが、特に私達は田植えイベントを開催させていただいているので、あの子があんな表情でおどけて植えた苗・・・と思い出すと、本当に二度と会えない一期一会の稲です。


出会いと言えば、田んぼならではの出会いもたくさんありました。
田舎の一軒家ならではの珍事件も。

暮れの特番のごとく、今年の生きものとの一期一会をダイジェストでお届けします!

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かりかりかり・・・
春のある日、猫のマメ太が自宅の廊下で、何か小石?のようなものをかじっているのです。

?と思ってよく見てみると、亀!

川によくいるクサガメの子と思われます。
ガクブル状態で、手足をこれでもかと引っ込めています。くわえられお持ち帰りをされ、さそがし迷惑だったことでしょう。
傷をつけたりはなかったようで、元気に水音のする方へ帰って行きましたよ。

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こちらは・・・

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がおーーーーー!

田植イベントの時に、子ども達に捕まったザリガニの赤ちゃんです。
精一杯威嚇しているつもりでしょうが、怖くないよ~笑
来年夏には見事なバルタン星人のような甲羅になっていることでしょうね。

003の切り取り


こちらは、自宅の庭で縄張りを主張するかのような百舌鳥(もず)のオス。

赤茶の美しい姿、その獰猛さで、小さな猛禽類とも言われているそうで、自身と大きさの変わらないスズメを襲ったりすることもあるのだとか。

昆虫やカエルなどを主食にしているそうです。
・・・そりゃ、ここでは餌には困らないことでしょうね。

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こちらは、その百舌鳥に狙われがちな・・・

雨蛙。葉っぱにつかまりひと休憩。
この日は本当に暑くて、カエルとしてもお風呂中のような伸び具合。

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こちらも雨蛙。
隙間にすっぽり、何だか安心?(しているのかな?)なのは、人間としてもわからんではない・・・??

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冬の畦を歩いていたら、珍妙な葉っぱを発見しました!

ニラが自生しているのですが、葉っぱが出る時につっかえて、下からはどんどん成長して葉っぱは作られるし・・・で、折りたたまれたのでしょうね。ようやく外に出れた時には、ジグザグ状に形状記憶した、そんなストーリーがあったのでしょう。


一枚一枚に、その時の笑える出会いが詰まっていて、思い出し笑いしてしまいます。

写真に収められなかったざんねんさんも含めて、一年間本当にたくさんの生きものと出会いました。


そして!
田んぼに集うのは、生きもの達ばかり・・・であるはずもなく。


今年もたくさんの方々との出会いがありました!

旧知でずっとお世話になっている方、今年お会いした方、久しぶりに再会の方。
たくさんの方々が、色んな形で支えて下さって、私達は稲作を続けさせていただくことができました。

こうやって記事を読んで下さるというのも、私達の励みになっています!
紙面上で失礼しますが、拙い文にお付き合いくださって、誠にありがとうございました!

佳いクリスマス、新年をお迎え下さいね!
皆さんの2016年が素晴らしい年になりますように!



網本朝香

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

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