BLOG

ブログ

ビ―――――――ル―――――――――!!!

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2016.07.29

みなさんこんにちは。

ようやく7月28日に、関東の梅雨明けがニュースで報じられましたね!
なのですが、梅雨明け独特の、空気が軽くなった感じはまだ薄く、今日29日はまだ曇天で、もったりした空気、そこまで暑くはないですが湿気が多くて蒸し蒸ししていますよ。
8月から暑くなるとのことで、今のうちに涼んでおこう・・・は、稲も一緒かもしれませんね!

さて、サンクスアイの会員の皆さんが手植えをして下さった苗も、すっかり大きくなりました!

ab0729_01

大きくなった!!

そして・・・な、な、なんと!!
茎の根元に、穂の赤ちゃん!!ができていましたよ!!

ab0729_02

幼穂(ようぼ)といって、穂の赤ちゃんです。

茎を一本カットしてきて、真ん中からカッターで半分に割ったところです。
写真の下の節から、上に向けて白い小さな筆の先のような形が幼穂です。

今2センチぐらいに育っています。
まるでかぐや姫のようですね!!かわいい!!!

ab0729_03

茎もこれだけ大きく成長しています。
写真下の、根元の節に今幼穂が2センチぐらいあって、ぐんぐん上に伸びて、写真上の方の葉と葉の間あたりから、目に見える形で穂が出る(出穂(しゅっすい))まで、あと15日くらいでしょうか。

お盆頃には、また穂の写真をお届けできるでしょう!

さて、田んぼでは、ちと生えた草もスタッフが草刈りに入ってくれて、畝間が見えるようになりました。

ab0729_04

そして・・・草が生えたことで、少し肥料切れを起こしたか、ちょっと葉色が淡くなっていたので、追肥の判断をしましたよ。

ab0729_05

ab0729_06

追肥も同じく、米ぬかを発酵させた自家製肥料です。アースジョイも入っていますよ!

追肥のための機械にたっぷり入れると・・・約40キロ!
それをリュックのごとく背負って、動力となるエンジンをかけて、田んぼの中に入ります・・・

しかもこの日は梅雨の中休みで晴れていて、陽射しもあって暑かった!

ab0729_07

しかも、まいていると3分もしたらタンクは空になるのです。

その度に畦に置いてある肥料の袋まで戻ってきては、機械を背中から降ろし・・・
欣ちゃんが、田んぼの中を何往復としていましたよ。

私は畦にスタンバイして肥料を入れる手伝いだけでしたが、それでも汗だくになりました。田んぼの中、これを背負っている欣ちゃんの心中といえば・・・


ビーーーーーーーーーーールーーーーーーーーーーーーー!!!

でしょうね、間違いなく。オツカレちゃんです。


さて、たまには?小難しい話をしようと思います。

追肥とは、字の如く、追加で入れる肥料のことで、

田植え前の元肥や、田植えと同時に入れる同時散布肥料とは区別して、田植え後追加でいれることを言います。
追加する時期によって、稲のどの成長ステージを助けるようになるかが変わってきて、呼び名も違ってくるんですよ。

大きく分けると・・・

○茎肥(茎が育つ時期に、茎を太くするための肥料)

○穂肥(穂が出来る時期に穂が出来ることを助けるための肥料)

○実肥(出穂といって、穂が出前後に入れる肥料)

の三種が主にあるようです。


もちろん、葉色を見ながら、必要ない場合は入れません。
(余談ですが、追肥だけでなく、元肥も同時散布も入れずに、無施肥でされている方もいらっしゃいます。)

そして、追肥も時代とともに変化をしてきています。

戦後しばらくは、多くの働き盛りの男性が戦死されて、残された女性で田仕事も子育てもしなければならない時代でした。
悲しむ間もあったかなかったか・・・想像を絶する大変さだったことと思います。

そうなると、稲作においても、いかに効率よく収量を増やすかが一番の目的になって、実を太らせ多く収穫をしたいと、追肥は実肥が中心だったと聞きます。


当時は、化学肥料が出始めの時代でした。
実肥の時期に化学肥料で追肥を入れると、確かに収量は増えたそうなのですが、

どうやら・・・ご飯の食味がパサパサして悪くなることが、その後の時代とともに、経験で、そして研究で分かってきたといいます。


パサパサして、飲み込みにくい感じ。

私は今年41歳ですが、小さい頃の給食のご飯が思い出されます。
私が子どもの頃といえば、ちょうど高度成長期の終わり頃でしょうか。

お米に限らず造れよ作れよで、どう作るかはあまり気にされていなく、その後の環境負荷も気にされていませんでした。
生活排水が川に流れて、家の目の前の溝もなんだか臭いし、田んぼの取水口も洗剤の泡が渦巻いているような、京都の中心を流れる鴨川でさえ、そんな状態だったことが記憶にあります。

農薬散布も盛んに行われていましたし、お米の味もなんだか美味しくないと、給食の時にも思ったものです。
もっとも私の育った京都は、京料理のお膝元なのに、当時はパン食の方が多かったので、ご飯については少ないという記憶も同時にあるのですが。

そんな頃でしょうか、お隣の滋賀県は琵琶湖を目の前にして、生活排水などが与える環境負荷のことをいち早く実感されたのでしょうか、危機意識を早くから持たれていたようで、

引っ越しをして滋賀に移り住んだ同級生の手紙には、給食はご飯が中心で、班ごとにお鍋などをつついたりして、郷土色豊かです、(デザートも毎日出してくれるんだそうな!!!!)との内容に驚いた記憶があることと、

母が無リン系の洗濯洗剤を買ってきて、環境のことについて話してくれて、滋賀の方々は地域で洗剤に気をつけているんだよ、と教えてくれて、それが今でも記憶に残っています。


実際、滋賀の方々は、いち早く有機稲作に地域で転換されたそうで、私達の先生の稲葉先生も、よく滋賀に指導に出向いてらっしゃいます。

同級生の給食は、そういう地域性が結実した結果だったのかもしれません。


(もちろんずいぶん前から、わが故郷も生活排水は下水道が受けてくれるように工事も進み、鴨川も澄んだ水を取り戻し、鳥たちの熱心な魚を狩る姿が沢山見られるようになっていますよ。)


追肥から話がそれましたが、

つまり、実肥、穂が出た頃に肥料を入れてしまうと、たとえ有機質の肥料でも、肥料養分がむしろ稲の負担となって、

稲がストレスからお米を守るための、プロラミンという、硬いたんぱく質を作ってしまうそうなのです。


まるで鎧(よろい)ですね。

(人間の心理と、とても似ているような気がします・・・。)


このプロラミンのことは、以前にお話ししたでしょうか。


そう、実はお米にもタンパク質って含まれているんです。

日本人は、1日のうちの18パーセント、お米からたんぱく質を摂取していると言われています。


お米には、4種類のたんぱく質があるのですが、
そのうちの一つ、このプロラミンというたんぱく質は水にも溶けない、アルコールにしか溶けない性質で、

つまり、お米を研いで浸水しても、炊いても、唾液でも!体内でも!!・・・なんとも消化できない、硬いたんぱく質なんだそうです。

浸水の際に、中まで水が沁みこむのをブロックする作用があるので、炊き上がりがまずくなり、また、唾液でも溶けないので、食味も硬くなってパサパサと美味しくなくなるんだそうです。

つまり、私の小さい頃のパサパサしたご飯の食感は、稲が実肥でうけたストレスに起因していたのか・・・
・・・か、どうかは定かではありませんが、ない話ではないと思います。

大きくなってから、ひょんなことから情報と記憶が結びつくこともあるもんですね。

今では、一般常識でも、実肥は避けて、その手前でまく、穂肥がいいと言われるようになりました。

更に、稲葉先生は、追肥をする場合は、実肥え、穂肥えよりも・・・さらに手前でまく、「茎肥え」と教えて下さいました。

つまり茎の中・・・茎の根元に穂の赤ちゃん!(幼穂)が生まれるので、穂を大事にするなら、その前の茎を大切にする考え方です。

全てのことは原因が先にあって結果が目の前にあるのですから、その先手を打つ、ということでしょうかね。


愛感謝米が育つ春日部の田んぼでは、毎年田植えと同時に、米ぬか発酵肥料を散布しますが、米ぬかなどの有機肥料の場合、これが茎肥えになるんだそうです。

ab0729_08

これは昨年の写真ですが、手前に見える、ベージュ色のものが米ぬか発酵肥料で、田植えと同時に散布しています。
これは茎を形成するころにゆっくりと効いてきて、茎肥えとなるわけですね。


実は、追肥は、元肥が切れちゃったから追加で足す・・・以外にも、やり方としてあるそうですし、

追肥一つとっても、何一つとっても、稲作は本当に奥が深いなと実感します。


さらにこれを業にしようとすると、広い面積を丁寧に、適切時期に作業をすることは・・・本当に至難のワザになります。

今回は、何枚か追肥に入りましたが、なんしか陽射し照る田んぼの中を40キロ背負って往復しないで済むように、追肥になる前に草対策などの技術をブラシアップしていきたいものです。

(もちろん、追肥を入れなくてもいい田んぼもたくさんあるんですよ!)

全国の足腰をきたえたい諸君!!
または、日焼けをしたい諸君!!


田んぼには、日焼けに鍛えるに、うってつけの作業がたくさんありますよ!絶賛募集中!

・・・いえ、日焼けに関しては、訂正します。

見事な白いTシャツを着たかのような、なんともざんねんな職業日焼けになりますよ。


さあ、梅雨も明けたことですし、皆さん夏をめいっぱい楽しんでおすごしくださいね!


網本朝香

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

生きもの&植物調査が行われました!

カテゴリー: 共同研究農家 2016.07.15

みなさんこんにちは。

梅雨らしく、蒸し蒸しする日が続きますね。
いかがおすごしですか?

杉戸では、去る7月9日に、朝香一押しイベントの、生きもの&植物調査が行われました。

今回はサンクスアイさんが協賛して下さいました!協賛ありがとうございました!
サンクスアイの米良さんもご参加下さいましたね!


毎年、今年はどんな方々・・・そして生きもの&植物との出会いがあるか、とても楽しみにして・・・さあ朝!!

予報で分かっていたことなのですが、やはりの雨。


ですが、みなさんが、無事開催できるといいね!と応援して下さって、
そして皆さんが(私も)楽しみにして下さっているので、雨が上がりますように!と私達夫婦の祈る気持ち・・・

が届いたのかな??


最初は小雨でしたが、30分ほどすると雨は上がって、傘もささずに行うことができました!

お天道様、ありがとうございました!

みなさん、応援ありがとうございました!
サンクスアイさんでおなじみの館さんも、応援LINEメッセージ、大阪から届きましたよ(^o^)

そんなこんなで、まずは、林先生(生きもの担当)、関口先生(植物担当)、お二方に、カルガモのヒナが親についていくかのように、傘をさし、手作りゴミ袋レインコートを即席で小雨をしのいで、畦を回りましたよ!

044

一番右が、関口先生(植物先生)。
米良さんが隣で何か話していますね!何か見つけたのかな?

007

田んぼの中にも入って、金魚網ですくいます。
オレンジ色の、絶対遭難しなさそうな合羽を着ているのが、林先生(生きもの先生)

015

ねえねえ、何がつかまえられた??
子ども達もはしゃいでいます!

畦周り、田んぼの中で採取が終わったら、工場で考察です。

025

まず、どんな生きものがいたか、バットにあけて・・・

067

林先生発案!の毛根ヘアチェックのスコープで、色んな生きものを拡大して見せて下さいましたよ。
写真中央、黒いTシャツの方が林先生です。

076

モニター(という名の古いテレビ)に映るのは、

〇ヒラマキミズマイマイ。
モニターなので大きく見えますが、直径が5ミリ〜8ミリ!の小さな貝です。
田んぼに貝がいるって、何だか不思議な感じがしませんか?

カタツムリのようですが、とても平たくて、ツノを出して歩きます。可愛いいですよ!

077

〇イトミミズの腸とお尻!
口と腸とお尻!(肛門)の生きものだそうで、
生きものが最大限シンプルになると、このイトミミズの形態になるんだそうな・・・。

うううううーーーーーんん。

081

そして、関口先生の・・・美味しい田んぼ周り雑草クッキンッグタイム!

露草、コナギ、ウシハコベのおひたし、ハッカ(ミント)のクレープつつみマーマレード添え・・・

豪華に作って下さいました!!
田んぼの畦には、食べられる草、食べられて更にオイシイ草も意外にあるんですって!


考えてみれば、「野菜」は、もともと「野の菜」を交配したりで品種改良したもの。

おひたしなど、シンプルに10分ほどゆでて、冷水にとって、鰹節で和えただけ、とのことでしたが、普通に美味しかったです!
食糧難になっても、田んぼの周りにいると生きていける!と確信しました。


そして、関口先生の、

「お百姓さんは、稲だけを育てているのではない」とのお話も印象的でした。


本当にそうですね!

古来から、お百姓さんは、里や野山の環境を守り、生きものと植物を守ってきました。


特に稲作にまつわることは、日本古来からの、神さま事、文化、文学、そして生活の根底でもあります。

五穀豊穣を祈り、しめ縄で神様の世界との結界をもうけて神様を敬い、
収穫は天からの恵みで、酒を造り、豊穣のお礼に捧げて、神様と人との巡りがそこに存在しました。

稲のある景色や実りは、古来から歌や作品にたくさん詠まれてきましたし、
冬になるとわらじを編み、俵を作り・・・納豆やカツオのたたきなど、お米以外の稲の副産物(稲わら、もみ)も、余すことなく活用してきました。


そういった、日本の基盤となることを支え守ってきたのが、お百姓さん。


しかし、最近、その「お百姓」さんとしての自覚が薄れ、稲だけを育てている農家が多くなってきたとの事。

つまり、稲だけが育てば・・・お米さえ取れれば・・・環境のこと、生きもの植物のこと・・・は気にしない、という、ざんねんな風潮が広がっているということ。


お「百姓」とは、「百を養える」という語源だそうです。
その中には、百「人」だけでなく、環境や生きもの、文化・・・など、目に見えないことも含めて、大きな意味で「百」と表現したのかもしれませんね。


われわれ現代の農家も、自分たちがどういう農作業をするかで、
環境にも生物多様性についても、良くも悪くも影響を及ぼす、という、責任の大きさに、目を覚ます必要があるのかもしれません。


それは農家だけではなく。


どんな職種であろうと、ひとりひとり、みんなで地球人としての自覚を失わないでいれば、

未来の子ども達に、ちょっとは違った結果を残せるのではないか・・・と、私も切に思います。


先生方にはもう8年お世話になっていますが、実は、単なる生きもの植物調査をするだけでなく、お二方ともそんな深ーーーい話をいつもして下さいます。


毎回心に深く響いて、よし、地球人として、お百姓さんとして、また一年顔晴ろう!と、


先生方、そしてご参加くださる皆さんの笑顔、そして躍動している生きものと植物達に、個人的にはとても励まされているのです!



まあ、深い話をしている間、もちろん子どもたちは黙って付き合っているわけもなく。



話を聞きたい大人たちにとって、誰が一番の功労者って、子ども達の相手をしてくれた??いえ、させられた・・・


アメリカザリガニでしょうね。


086

088

IMG_3807

遊ばれまくって、さぞかし疲れたでしょうね、ごめんね・・・助かりました。ありがとね。




網本朝香

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

生育調査

カテゴリー: 共同研究農家 2016.07.01

こんにちは。

梅雨らしく蒸しますね。
皆さんいかがおすごしですか?

ニュースでは、九州や中国地方での連日の雨が報道されています。
皆さんのお住いの地域ではご無事でしょうか。

災害とまではならずとも、洗濯物も乾かずで、正直そろそろ晴れてほしい~と、うんざりすることもあるかも知れませんね。

梅雨は日本の国土の多くを低気圧がおおいますが、動物や、そして人間ももちろん生きものなので、眠くなったりなど影響を受けるとは言われていますね。

わが家の三女は、普段はぱちっと朝からハイテンション寝起きなのですが、
関東の梅雨入り宣言当日の朝、珍しくぐだぐだとして朝起きてきませんでした・・・。

さらに、わが家の愛猫は、自分のことをおそらく人間??くらいに思っているのですが、最近は梅雨だからか・・・寝てばかりの「寝子」を決め込んでいます。

低気圧=嵐や大雪にお産が進んで、産婆さんが間に合わない~・・・なんて昭和のドラマのワンシーンにありがちですが、動物だけでなく、人間ももちろん地球上に生かされている生きもの、地球の気候の状態に多少の影響を受けるのは致し方ないのかも知れませんね。

かくいう私も、長女は満月、次女は季節外れの台風でお産が進みました。
稲も動物も・・・私達人間も!生きものですね!

さて、サンクスアイさんの皆さんで植えて下さった田んぼは、順調に育っている・・・

IMG_3742

・・・と言いたいところですが、一部ちょこちょこ草が見えますね(^_^;)

泥の表面からちょこちょこ見えている一本の細長い竹串のような草影は、ホタルイ。

「イ」という草の仲間で、成長すると株元直径10センチ??というような、見事な株に成長します。他にもコナギの小さい葉っぱがちらほら。

実は、手植えの田んぼは草が多少生えるのはしょうがない、とも言えます。
機械植えならば発芽しない深さに眠っている、地中深くの草の種も、手植えの際に足でかき回すことによって、表面に浮いてきて発芽できるようになるからです。

なのである程度草が生えるのは最初から覚悟の上。
そろそろスタッフが草取りに入ってくれる・・・ことでしょう??

植えて下さった方々はご心配かもしれませんが、ここで朗報です!


今日、欣一社長が、中の方・・・草が生えているところの1株を抜いて、生育調査をしてくれましたよ!

サンクスアイ6月30日

草が生えているところ・・・と思いましたが、意外や意外、

立派です!

今日は、別の田んぼで、慣行栽培(苗は有機質のみで育ち、田植え後は化成肥料育ち)の株も抜いて調査したのですが、

(別品種だったので正確な比較にはなりませんが)

サンクスアイランドのこの株の方が、生育が立派でしたよ!


分けつ(茎が増えること)を比べても、1本→5本で、全く同等に増えていましたし、
そして、注目すべきは根っこ!

比較すると、全ての要素で良かったですよ!


サンクスアイさん、根っこ1

アップ写真です。

サンクスアイさん、根っこ2

細かいひげ根のようなものも見えますか?

実は、ひ弱だからひげ根・・・ではなく、太い根っこと、ひげ根では役割が違います。


白く太い冠根(かんこん)、ひげ根のような細かい根っこは、栄養吸収のための根っこ。

両方が十分に、しかも相当長く、量も多く生えていましたし、
色も、冠根は真っ白で、ひげ根はオレンジが鮮やかで美しく、申し分なしでした!

(化成肥料育ちでは、ややどす黒く、彩度が落ちた色でした。)

草が生えてるのにね~~!

サンクスアイランドの苗の底力を感じましたよ。


さあ、ここから色んな生きもののウンチやら脱皮の皮、死骸やら、植物が枯れたもの・・・など、自然界の全てのものを栄養としていただいて、稲は健やかに育っていきます・・・

と言いたいのですが、

中の方、草が繁茂しているところは、自然任せではちょっとバランスが悪そう??

やはり、スタッフの草取り・・・
自然界の生きものの一種、人間の手・・・マンパワーも借りましょうかね。

あぜ際は草が抑えられているのでごく順調ですよ!


ちなみに、東の田んぼでは・・・

IMG_3672

6月23日の写真ですが、

一面に浮き草が繁茂!

ここまでになると、浮き草が遮光カーテンの役目となって、泥の表面の草は枯れます。

草影がなく、ほぼ水面が見えてますね。


「このまま」でいけば、稲が大きく育つ頃には、抑草に成功、草はほぼないでしょう。

ただし、ここにも「人間界の都合」がのしかかります。

このブログを書いている6月30日頃、この地域では、慣行栽培田んぼが中干し(田んぼの水を切る作業)時期で、その慣行栽培に合わせて、用水の蛇口をひねっても水が出てこない、という事態なのです。

これほど浮き草が浮いて遮光されていたとしても、水が減ってしまえば、枯れそうだった小さな草の芽が日光をつかまえて、復活!となってもおかしくありません。

やはり地域全体で取り組むことが、とても大事だとよくわかります。

ちまたでは、無農薬、特に無除草剤は無理だ、と言われたりしますが、

情熱と智慧をもって・・・

稲に添うことを人間が努力すれば、無除草剤で草取りなしの稲作が可能です。

まずはとにかく成功事例を見てもらって、今までの常識を違う角度から見ると、違う現実が見えてくることを知ってもらって・・・

命に添った農業の世界がひろがることを願っています!

網本朝香

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

「生きもの&植物調査2016」開催のお知らせ

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2016.06.28

「生きもの&植物調査」とは、

有機の田んぼに繰り広げられる、豊かで、多様なイノチの営みの世界を

先生方がナビゲートして下さいます!

096

田植えをして稲刈り… だけではもったいない!

あなたの知らないところで、豊かに賑やかに生活を営んでいる生きものがいるのです!

生きものの世界を知ることは、稲がどう育つのかを知ることでもあります。

また、現代に多用された農薬・除草剤などの影響で、絶滅しそうになっているイノチもたくさんある中、田んぼを有機にしてから杉戸の田んぼには、埼玉県のレッドリストの準絶滅危惧種(全て藻類)が三種、大型トンボなども帰ってきました。

024

この、「生きもの&植物調査」を通して、稲は工場で育つ生産植物ではなく人が手をかけ守り抜いてきた田んぼで、植物や生きもの達と共に生きている植物、イノチだということを実感していただくための調査です。

 

※ 開催日時

 201679日(土)10:0014:00

※ 開催場所

 〒345-0014 埼玉県北葛飾郡杉戸町大字才羽1288-1

 網本欣一さんの田んぼ

※ 参加費

 中学生から大人まで、11,000

 小学生1500(幼稚園児、乳幼児は無料)

※ 持参するもの

 飲み物、昼食、虫よけグッズ、日除けグッズ、タオル、ビーチサンダルなど

※ 服装

 汚れても良い服装、うでやひざ下がカバーできるもの。

 虫除け、キズ除けです。

 稲の葉はギザギザで、細かいキズができやすくかゆくなったりしますので、

 はおれる長袖(薄手)やアームカバーなどあるといいです。

 

お問合せ、お申込みにつきましては、下記のアールキューブエコまでお願い致します。

FAXでお申込みいただく際は、

1. 申込代表者のお名前

2. 連絡先

3. 参加人数(大人〇人・小学生〇人)

4. ご住所

を記入して頂き、FAX番号:0480-38-4515までお願いたします。

 

アールキューブエコ

TEL0480-38-4514(営業時間・平日9:0017:00

FAX0480-38-4515

協賛:サンクスアイ株式会社

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

「梅雨空の下で」

カテゴリー: ブログ 共同研究農家 2016.06.17

こんにちは。

 

梅雨らしい曇り空が続いていますね。

 

皆さんはいかがお過ごしですか?

 

人間にはジメジメ梅雨を好きという人は少ないかもしれませんが、植物も含めて生きものにとっては、恵みの雨。

5月28日に、サンクスアイの皆さんが埼玉の杉戸で手植えされた田んぼでは、苗が順調に育っていますよ!

IMG_3587

今はぐんぐん水を吸って、成長著しい頃。

 

そして他の生きものにとっても同じ時期です。

 

 

梅雨空の下、たくさんの生きものが田んぼで躍動して生活していますよ。

IMG_3624

ゲンゴロウの仲間の、灰色ゲンゴロウの幼虫です。

 

写真が見えにくくてすみません。

中央の縞々のシャコように見えるところが胴体で、写真右下が頭、左がお尻です。

 

お尻で呼吸!するそうで、時折お尻を水面に出していますよ。写真でもちょうどお尻の方が上がっていますね。

肉食で、他の昆虫や幼虫などをハンティングします。

IMG_3540

こちらは、6月上旬でしたか… 暑い日があって、田んぼに入れる用水の周りに…

 

冷水の涼を求めてか、沢山の泥鰌(どじょう)の稚魚が群がっていたのを社長の欣ちゃんと、スタッフのおじさんが面白がって網ですくっていました。

 

これが本当の泥鰌すくい??

 

観察のために桶でしばらく飼ってみることにしたのですが…

IMG_3542

1匹では可愛いいどじょうも、これだけ沢山いると鳥肌が…。

 

まるでマンモス幼稚園。

 

近寄ると、ぱちゃぱちゃシャワシャワ… なんの音なのか、何かが聞こえる大騒ぎ。

 

 

 

生態系を乱さないためにも、そろそろ田んぼに還しますが、その前に写真を!

 

どじょうの稚魚は、非常にすばしっこく、また、すぐ泥に潜るため、なかなか写真が撮れません。

 

ここぞとばかり、沢山の写真を撮ったのですが…

IMG_3597

浮いている葉っぱに乗って休憩中!

 

可愛いいー!

 

たまたま、ではなく、本当に故意に乗っているのです!

 

時には水草に細長い体を絡めて流されないように、か、体をホールドして休憩する場合も。

シートベルトだ!

 

 

幼稚園児とはいえ、ちゃんとヒゲもあって見た目も可愛いし(主観ですが)。

丈夫であまり世話を必要としないようなので、観察や飼うには超オススメです。

 

育ったら美味しく食べちゃいそう??

 

 

ひょんな社長たちの遊び心から、私も念願の写真が撮れて大満足でした。

 

 

 

そして、空には…

 

それこそ写真には撮れないスピードで、ツバメたちが猛スピードで乱舞!

 

餌になる羽虫を狙って滑空しています!

 

雛鳥に食べさせるのでしょうね!

 

 

 

「ツバメ返し」とはよく言ったもので、見事にうちの有機の田んぼがエンドになると踵を返して戻るので、有機の田んぼが沢山の命を育んでいること… 平たく言うとエサがたくさんいることがわかります。

 

このように、梅雨時には、沢山の生きもの、とくに幼虫や稚魚といった幼いものたちが生きている、または、その幼いものを親たちが育てている時期で、命が躍動する息吹きを聞くことができます。

 

 

 

さて、肝心の稲はというと…。

 

6月2日、そうっと1本抜いてみました!

 

白っぽい所が、新しくのびた根です。

IMG_3429

IMG_3433

たった5日で、2〜3センチ伸ばしていることがわかります。

 

これは、何度も言及しますが、教わった「ポット」という苗箱の良いところ!

 

 

左はポットで育った成苗の根っこ、

右はマットという、一般的な苗箱で育った稚苗の苗の根っこ、まだ種もみがありますね。

 

 

 

ポット苗箱では苗箱の中で独立して苗が育つので、田植えの時にはすぽっと抜いて植えられます。

つまり根っこが千切れず、体力が消耗しないので、植わったすぐ後から成長の活動が出来るのです。

 

対し、一般的な稲作では、根っこがマットのように絡んで、それを千切りながら植えていきます。

参考までにうちのマット苗の根っこです。

IMG_2964

ここまで絡み合った根っこなので、千切って植えていくことになりますし、そうすると植わった後ダメージを修復することに体力が使われてしまいます。

 

 

 

さて、田植え直後の田んぼの泥の下では、激しい生存競争がおこっています。

 

いわゆる雑草も発芽をして、根っこを出して育っているのですが、植物は根っこから酸を出してテリトリーを主張するのだそうで、

つまり根っこが盛んに増えると、テリトリーを主張する物質もたくさん出て、田んぼの中で主役になれるのだとか。

 

 

根っこが出なく、苗が元気のない状態が長くなってしまうと、その間に他の草が根を伸ばしてしまい、稲は田んぼで主役になり損ねてしまいます。

 

 

そうなってしまうと草に負けるため、除草剤が必要という話になってきてしまいます。

 

 

つまり生物学的に弱い苗を植えるということは、除草剤とセットで稲作をするということにつながりかねないのです。

 

 

稲葉先生が有機の稲作は苗八分作、強い苗を育てられたら稲作は8割成功したようなものだ、と教えて下さいましたが、こうやって根っこを見てみると実感します。

 

 

今日6月16日に、また抜いて観察してみようとしたのですが、うちのねっとり柔らかい泥にも、がっちり根を張っていて、とても抜けませんでした。

 

泥の下でどんな風になっているのかな。

 

 

それを想うと、表に見えている葉っぱの状態が存在するには、必ず支えになっている根っこ…

土台や、基礎の世界が存在するのだと気付かされます。

 

それは大抵、普通にしていると目に見えなくて、見ようとしなければ見えない世界なのかもしれません。

 

 

ですが、表の結果や成果だけでなく、その基礎、土台、バックグラウンド… に目をやると、どれほどの支えで葉っぱが風にそよいでいるのかに驚かされます。

 

 

苗にも、私達人間にも、自然界の理(ことわり)が通じているのだろうな、と感じさせられる一瞬です。

 

 

なんて思いながら田んぼを見ていると、なんとも穏やかな時間があたりを包みます。

 

 

IMG_3584

さあ、ぐんぐん梅雨に恵まれ大きくなあれ!

 

網本朝香

 

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

4 / 31123456789...

カテゴリー

月別記事一覧