第二回お米のシンポジウム開催レポート
2017年12月13日(水)、第二回お米シンポジウムを開催いたしました。
開催の模様をあますところなくレポートいたします。
場所は、パティア東京ベイサイド店
開始時間のずいぶん前から、参加予定の皆さまが全員集合するあたり、本日のシンポジウムへの意気込みが垣間見えておりました。
今回は、一般の会員の皆さまに農育の実際の取り込みの内容や結果報告などを、ファーミングリテラシー協会 理事の網本さんによる講演会を中心に行いました。
現在、日本の農業は農薬や化学肥料を使用することで作業効率と収穫高を上げるV字慣行稲作が主流となっています。しかし、収穫高が頭打ちとなり、食の安全性が不安視され、田んぼでは、農薬に強い生物だけが生き残るという生態系の変化が起こっています。こうした中で、安全で地球環境にもやさしい有機稲作が注目を集めています。農薬や化学肥料を使わずに、稲の生命力を重視した農業を行うことで、稲は毎年の気候に合わせて自らの力で生育し、最もおいしいお米を届けてくれます。また、雑草に負けない生命力を持ち、農家さまの負担を軽減します。網本さんが中心となって取り組む稲作では、V字慣行稲作以上の収穫高を見込むことができるというデータも出ています。今後、共同研究農家さまが増えることで、取得できるデータ量も増えていきます。ファーミングリテラシー協会が日本の農業に変革を起こす日も遠くはありません。
さらに第1回お米のシンポジウムで選抜され、今年一年間無農薬のお米作りに取り組まれた4名の共同研究農家様のそれぞれのエリアにおける栽培の様子をお話しいただきました。
4名のうち、当日出席いただいた三重県の横井さん、佐賀県の北川さん、長崎県の辻川さんより1年間の取り組みについてお話いただき、雑草・ジャンボタニシとの戦いなどを経て、初めての有機稲作に取り組んだ皆さまのお顔は晴れ晴れとしていました。
また、藤原社長からのテーマである、「参加されるみなさんが、ワクワクされるような、来て良かったと思える楽しいシンポジウムにする」に倣い、網本さんをはじめ、4名の共同研究農家様がつくられたファーミングリテラシー農法により栽培されたお米を試食していただく企画をいたしました。
それぞれのお米を五つの一口サイズのおにぎりにして、ひとつひとつに農家さんの顔写真と名前が描かれた小さな旗を立て、1つのプレートにのせお子さまランチ風のセットが完成です。
皆さん思わず、童心に帰る感じで、会場中に笑顔が溢れていました!
ご参加の皆さまに喜んでいただきたい一心で準備をした、スタッフの努力が報われた瞬間でもありました。
おにぎりセットに加え、日本料理とイタリアンのシェフ経験をもつ、サンクスアイ スタッフ下山による料理も、会場に設備されたキッチンで、料理の鉄人がごとく、お味噌汁、豆腐料理や、お漬けもの、そして、お口直しにイチゴと甘酒のスムージーなどを素早くつくりあげ、バラエティーあふれたメニューにも舌鼓を打っていただきました。
また、網本さんの奥様である朝香さんのお料理も好評で、参加者からレシピのご要望がありましたので、ここに公開させていただきます。
当日のレシピはこちら
参加者の皆さまのアンケートに、ファーミングリテラシー協会の今後の励みになるようなコメントを沢山いただくこともできましたので、ここにいくつかご紹介させていただきます。
・有機農法の大変さは耳にしていたが、ほんとうに大変だと感じました。
が、それを楽しそうに取り組んでいる皆さんに感動した。この活動に少しでも参加できたことに感謝。
・藤原社長の志が形になっている「農育」をこのように体験することができて本当に良かった。この経験を自信にして多くの方へ伝えて行きたいと思った。
・農家さんの直接の声が聞けたのもとても貴重な体験でした。
稲をどのようにすれば、農薬がなく育つのか。虫や藻がどのように関係しているのか。が興味深かった。
・お米をこんなに味わって食べたことがありませんでした。
作り手のお話を聞き、顔をみながらいただき感慨深かったです。
こうした農育イベントを通じて、農業への関心を深めていただき、会員の皆さまから、周りの方々に日本の農業を美しく守ってゆく活動を、さらに推し進めて行かねばならないと、改めて実感することのできるイベントとなりました。
参加してくださいました皆さま、当日は寒い中ご足労いただきありがとうございました!
また、今回参加できなかった皆さまも、次回は、ぜひともご参加いただけるようお待ちしております!