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田んぼに草が生えました!

カテゴリー: 共同研究農家 農業について 2014.06.13

こんにちは。

 

愛感謝米の農場(埼玉県春日部市)では、晴れると夏のように暑い日になり、一足早く夏気分!です。

 

みなさん、いかがお過ごしですか?

 

さて、田んぼは・・・

 


AI20140613草生やし中南側.jpg

 

緑です!田植えをしたのか?と見まごうほど緑ですが・・・全て草です。

 

下の代掻き直後の写真と比べると、ずいぶん生えましたね。

 

 

AI20140613代掻き後.jpg

 

 

前にも多少触れましたが、田んぼに水を張ったら代掻きをし、通常は、その後田植えなのですが、植えずにしばらく水を張りっぱなしにします。

 

そうすると、ヒエ、コナギ、ホタルイなどの、いわゆる強害草といわれる、稲作に困る草が芽を出し、写真のように緑いっぱいの状態になります。

 

田植え前に、二度目の代掻きをして、この生えた草を泥に練り込むと、草は種をつける前に練り込まれる事になるので、土中の種の数が減り、抑草になるそうです。

 

強害草・・・ずいぶん強そうで迷惑そうな名前ですが、ヒエやコナギ、ホタルイがそう言われるゆえんは、稲より成長速度が早く、稲を越して立派な株に育つからでしょう。

 

また虫にも強く、田んぼの肥料食い・・・大食いで、種を大量につける子だくさん、文句なしに丈夫なのです。

食べられれば言うことなしですね()

 

ちなみに、雑穀として食べる稗(ひえ)とは種類が違い、食べられない犬稗(いぬびえ)だそうです。

 

 

AI20140613草南側.jpg

 

AI20140613コナギ幼少期.jpg

 

 

写真は、強害草の中でもトップ争い間違いなし!の、コナギです。

 

今はまだ幼く、とんがった葉っぱですが、大きくなると、ハート型の艶のあるきれいな葉っぱになり、紫色の花を咲かせます。

 

とにかく肥料分を食らうので、コナギが繁茂すると稲が全く育たなくなります。

 

 

一般的な稲作では、まだまだ小さい稚苗を植え、強害草の成長速度に負けるので、除草剤を使い、害のない草も枯らして米の収量を確保します。

 

教わった成苗稲作では、強害草が追いつけない大きさ=成苗まで、露地で丈夫に育て、田んぼでは、二度(~三度)の代掻きで抑草する事で、出来るだけ生きもの世界と、収量が確保された稲作との共存が両立できるような体系となっています。

 

 

薬剤を使わないので、田植え後、藻や草がどんどん生えてきます。

 

また、抑草の対象の強害草・・・ヒエやコナギ、ホタルイも生えてきます。

 

ですが、稲が成苗まで育っているので、草は追いつけず、数が少ないか、小さくしか育たず、田んぼの主役は稲になります。

 

要はそこが大事なのです。草を枯らす事が目的ではなく、お米を必要量収穫できれば、草も生えていていいと思っています。

 

 

有機栽培の、恐らく一番のネックが、草との兼ね合い。

 

除草剤で枯らしてしまうのは簡単なのですが、除草剤は強く、稲作に害を及ばさない草や藻、また昆虫など生きものも激減してしまいます。

 

また近年、除草剤に耐性のある強害草も出てきているようで、薬の種類を変えたり強くしたり、それでも生えてきたりと、いたちごっこになってきているようです。

 

では薬剤を使わず草を一網打尽にしようと、紙マルチという方法もあるそうです。

 

紙を田んぼ一面に敷き、その上から苗を植えると、土の中の種は発芽しても紙に阻まれ、光合成や呼吸が出来ないため、抑草になるという農法だそうですが、紙の下は、生きものにとっても光がなく、呼吸が出来ないわけで、生きものの数の激減、多様性も失われてしまう問題があるそうです。

 

私達人間だけが安全であればいいのか。

 

無農薬の食べ物が食べられれば、他の生きものが激減してもいいのか・・・

 

という問題に突き当たります。

 

 

有機農業の中でも、生きもの世界との両立を目指す場合、大変な手間がかかります。

 

その手間を惜しまない事で、稲も立派に育ち、同時に植物や生きものの住処が広がるなら、出来るだけの事がしたいと思う、毎日、朝から晩まで、暑い日も雨天でも作業をしている旦那様は、生きもの達が好きなのですね。同時に稲作も好きなのです。

 

 

世には色んな「方法」があります。

 

農業だと○○農法、子育てにも教育法、勉強にも○○法・・・。

 

でも、「好き」「大事にしたい」が一番の理由で、根底の原動力だからこそ、次に、多々ある方法が生きてくるのだと痛感します。

 

売れるための農法、恰好だけの教育法、勉強法・・・だと、かける手間が面倒になりがちです。それが自然と結果に出てしまいます。

 

大好きで大事にしたいから、手間暇を惜しまなくなるのでしょうね!

 

 

これから、梅雨が始まり気温も高くなると、沢山の生きものや草が、生命を謳歌しだします。

 

それはそれは賑やかになりますよ!

 

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

ずいぶん大きく!

カテゴリー: 共同研究農家 農業について 2014.05.23


こんにちは。

いかがお過ごしですか?

 

苗床に水を張ると、5月の強い日差しの中でも苗が涼しそうです!

 

 

20140519苗床.jpg

 

 

写真では分かりにくいですが、苗箱ひたひたに水が張ってあります。

防鳥ネットの中は・・・。

 

 

20140519コシヒカリ.jpg


 

20140519コシヒカリアップ.jpg

 

 

苗もずいぶん大きくなりました!

ただ今、3枚葉が出ている頃合いです。

 

 

実は、お天気が安定している割に、今年の苗はずいぶん成長が遅いような気がしていたのですが、どうやら日没後、夜の気温が低いようなのです。

 

成長が遅い分、最初の一葉目がでる所が低く、組織も丈夫に育ちます。

 

昼も夜も暑くて背丈が伸びるよりも、倒伏に強く、台風の時期に違ってきます。

 

 

ただ、もしかしたら、5月の低温は冷夏になりやすいとアドバイス下さる方もいて、さあ、今年はどんな一年になるでしょうね。

 

成苗は生きる力が強く、冷夏、高温にも順応して育つそうで、特に冷害には強いそうです。

 

稲本来の力が発揮され育つと本能も健全で、「生きよう」とする力があり、梅雨が長引く年は、梅雨明けまで穂を出さなかったり・・・と、見ていて本当に生きている!!という感じがあり、力強さを感じます。

 

 

本来の姿で育つと、逆境にも順応して生き抜いていける所など、稲には人間とも共通する所がたくさんあるように感じます。

一方、田んぼは、と言えば…

 

 

20140519南側.jpg

 

 

水を張っていると、草がずいぶん生えてきました!

写真ではまだわかりづらいですね・・・。

 

あと10日もすれば、草でびっくりするほど緑色を帯びた田んぼになっていますよ!

 

 

さて、今週の生きもの達!

 

 

雨蛙休憩.jpg

 

 

暑い日中は・・・かわず飛び込み・・・脱力休憩中。

昼夜の気温差が激しいですが、皆さんもお体ご自愛くださいね。




サンクスアイ株式会社
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育苗始まりました!

カテゴリー: 共同研究農家 農業について 2014.05.09

 

田んぼに水が入って水鏡のように空を映し、杉戸では空が二倍!の季節になりました!

 

青空も、曇空も・・・夕焼けも二倍で、私の大好きな季節です。

 

皆さんはいかがお過ごしですか?

 

 

空が2倍.jpg

 

 

さてさて、愛感謝米の育苗ですが、写真は苗床の様子です。

 

 

苗床.jpg

 

 

左の2列は早く播種した別の品種ですが、中央から右はコシヒカリで、この中の一部が愛感謝米の苗になります。

 

青いネットは、防鳥のため・・・前回も書いた、主にスズメ除けです。

 

・・・スズメだけではなく、鳩に雉(きじ)も狙っています。

 

そして、雉を追い払うつもりの、愛猫マメ太の足跡も何気に迷惑で()

 

つまりは諸々の生きもの除けです。

 

ネットの中は・・・

 

 

コシヒカリ1葉.jpg

 

 

かわいい芽が土の中から出てきました!

 

2.5葉・・・二枚半、葉が出るまでは、種もみの栄養を使って育つそうで、さしずめ理科の教科書でみた、鮭の赤ちゃんが、お腹のイクラの養分で育っているような状態でしょうか。

 

 

稲は、非常に規則正しく成長をする植物だそうで、お天気が良ければ5日で一枚葉を出すのだそうです。

 

同時に、低温や高温などの非常事態にも、かなり幅広く順応する植物でもあるそうで、(低温だと、自身の保護のため、葉をなかなか出さなかったりします。)規則正しく、且つ、臨機応変に、順応しながら子だくさん(種=お米をたくさん実らせる)に育つ・・・という、

稲は人類が授かった、奇跡の植物ですね。

 

 

一方、田んぼには水を入れ、代掻き(しろかき)をしました。

 

 

代掻き後.jpg

 

 

慣行栽培では、一度の代掻きで田植えですが、教わった成苗稲作では、このまま置いて、稲作に困る草が発芽するまで待ち、もう一度代掻きをするので、代掻きの回数が多いことになります。

 

田んぼはシードバンク、種の銀行と言われるほど無数に雑草の種があるそうで、土の表面の草の種が発芽してから、もう一度代掻きをして芽のうちに泥に練り込めば、種の数が減って抑草効果が期待できるそうなのです。

 

除草剤を使わない知恵ですね!

 

 

水が入ると、土深くで眠っていたドジョウが動き出します!

 

(ドジョウは秋に田んぼの水が乾いても、湿り気のある土深くに潜り込み、保湿膜で体を包み、冬越し・・・というか、乾期越しができるそうなのです!すごい!自身を保湿するために、保湿成分・・・コラーゲンたっぷりな魚だそうですよ。)

 

さらにドジョウを狙った鷺(さぎ)達などが、一日中夢中でハンティングするようになります。

 

欣一社長が瞬間を撮りました!くちばしにくわえています・・・。

 

 

シラサギ.JPG

 

 

見ていると、相当数のドジョウやカエルを食べているようで、農薬、除草剤を使わない田んぼは、生きものパラダイスに戻ることがわかります。

 

地球上の生きものが、人間の効率生産に追いやられている現代。

 

少しでも、生きものにとって住みやすい環境が保てるような、そんな農業が広がることは、同じ生きもの、生きる者としての願いです。

 

余談ですが、このような田んぼのドジョウは、昨今の養殖輸入ドジョウより、本当に美味しいそうで・・・

 

(取引先のおばあちゃんが、ペットボトルでビクを作ってまで頼んでこられたそうで、
欣一社長が、バケツに泳いだまま届けた事があります。本当に美味しい、昔食べたドジョウの味だった!と感動して下さったとのこと。

どぜうと言えば、東京は浅草、行商しに行けるでしょうか・・・??)

 

家の裏の林には、きじのカップルに、どうやら狸も住んでいるようなので、リアル昔話もできそうですが、ドジョウ鍋、きじ鍋、狸汁・・・と、鍋つながり、おいしいつながりでもあります?!

 

 

サンクスアイ株式会社
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お芽出た!!

カテゴリー: 共同研究農家 農業について 2014.04.25

 

 

コシヒカリ種もみ発芽.jpg

 

 

見えますか・・・?

 

 

 

ぽちっとかわいい芽が出ています!

 

前回に浸水した、コシヒカリの種もみが発芽しました!

 

胚芽のところから、白くとんがって出ているのが芽です。

 

 

 

さて、杉戸(埼玉県)では春本番になりました!

 

樹や草の若芽がまぶしいほど鮮やかです!いかがおすごしですか?

 

田んぼの作業も立て込んできましたよ!

 

 

 

苗箱にセット.jpg

 

 

 

上の写真は・・・

 

苗箱の各穴に、発芽した種もみ、土、肥料を入れています。

 

一穴に2~3粒入っていて、この中で大きく育ちます。

 

 

 

近所で一緒に成苗稲作にチャレンジしている農家さんの親戚の方々が手伝いに来て下さっています。

 

昔から田作業は、近所親戚・・・と、総出だったそうですが、

 

私達・・・よそ者新参者の作業にも来てくださって、ありがたい限りです。

 

 

 

下の写真は、苗箱を苗床に並べる作業です。

 

並べて水を与えると、一連の種まき作業が(播種…はしゅ、といいます)終わりです。

 

最初の一週間程(芽が顔を出すまで)保温、保水にシートをかぶせますが、

 

シートを外してからは露地で、自然環境の中での育苗です。

 

 

 

コシヒカリ播種.jpg

 

 

 

苗床にはオカラ肥料が敷いてあり、並べ終わった後、畔で仕切った苗床に水を入れ、プール状態にすれば・・・

 

水やりをしなくても(苗箱の底にはスリットが入っているので)水や肥料の養分を必要なだけ吸収することができるそうです。

 

 

慣行栽培での、ハウスの中での苗の水やりは本当に大変。

 

暑い日には、一日3回は必要になります。蒸し風呂の中にいるようなもの・・・

 

近所のおばあちゃんが汗だくになっているのをたまに見かけます。

 

 

教わった、この「露地栽培+プールでの育苗」のやり方は、苗床を作ったり下準備は大変なのですが、苗が自然な形で、外気温の中で育つことができる事と、さらに水やりの作業がなく、楽である事も良い点です。

 

ハウスと違って・・・スズメとの攻防戦が繰り広げられますがね。

 

 

発芽したやわらかい種もみは、おいしいよう!

 

最初にかけるシートを外してからは、防鳥のために網をかけるのですが、上手に隙間から入って、種もみをつついて、食べ放題バイキング状態になっていることもたまにあります。

 

我が家の番猫が見張ってくれたりもしますが、基本猫は気まぐれ、スズメはかしこくすきを狙っています。

 

スズメに限らず、たくさんの障害?を乗り越え・・・約40日、葉が4枚半になるまで育てば、愛感謝米が育つ田んぼにデビュー、田植えです!

 

 

こんな小さい種が、土と水と風と太陽と・・・人と肥料と、虫や鳥や番猫と・・・に包まれながら、大きな稲株に育って、何粒もの実りに頭を垂れます!

 

人も苗も、たくさん包んでもらいながら、大きくなるんですね!

 

 

 

網本朝香



サンクスアイ株式会社
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春の杉戸(埼玉県)にて・・・愛感謝米の準備スタート!

カテゴリー: 共同研究農家 農業について 2014.04.11

埼玉は杉戸町で、農薬、除草剤を使わない稲作を営んでいる網本欣一・・・・・の嫁の、網本朝香です。

 

今年も、サンクスアイ様の「愛感謝米」が育つ田んぼのお世話を夫の網本欣一がさせていただきます。

よろしくお願いします。

 

さらに今年は、私、嫁の朝香が、愛感謝米の稲達の様子をここで紹介させていただくことになりました。

 

以前書かせていただいたことと重複するかもしれませんが、前回から時間があいたので、簡単に私達の紹介から始めさせていただきます。

 

 

夫の網本欣一は、農家の生まれではありません。

 

幼少より玄米食で育った夫は、体に最高にいい玄米を世に届けたいと志すようになり、杉戸町の方にご縁があったことをきっかけに、13年前に脱サラというものをして、稲作農業の世界に飛び込みました。

 

 

最初はわけもわからずに、買ってきた、化成肥料で育った苗を田んぼに植え、農薬、除草剤、化成肥料は使いたくありませんでしたから、そのままでいると・・・

早々に、田んぼは草だらけ、稲は何処?な有様となりました。

 

暑い夏、人力で草取りをしても追いつかず、それはそれは草ぼうぼうの経験を情熱と根性だけで数年繰り返しました。

 

5年ほど繰り返したでしょうか、友人がテレビで有機稲作農家の番組をやっていると教えてくれ、たどって、栃木の稲葉光國先生(稲の葉が光る国、本名です!)とのご縁をいただきました。

 

2年かけ、稲葉先生に、有機稲作の根本や、基礎から応用まで教わり、実践も早や8年経ち、今年で9年目となりました。

 

先生に教わり、実践していくうちに、自分達が稲作を知らずに闇雲な事をしていたということ、

 

本来の稲作は、

 

「稲が本来の姿や100%の力を発揮できるためのお手伝い=稲作農業」

 

なのだと気づかせていただきました。

今も、常に立ち還る原点となっています。

 

 

先生にまず、稲がどんな条件の時にどう育っていくかを教わりました。

 

稲が本来の力を発揮して育つ姿、

 

その姿に対し、

現代農業において、ハウスで温度をかけ時間短縮な育苗をしたり、

機械の作業効率のため、苗を田植え機のサイズに合わせて育てる・・・といった、

 

人の都合に稲をあわせ、

稲本来の姿からかけ離れてしまった慣行栽培の姿も知らされました。

 

 

また、私達がそうだったのですが、

 

「有機稲作」と一言で括ってしまうと、単純に農薬、除草剤、化成肥料など、化学合成されたものを使わないだけ、と思ってしまいがちですし、世の中には、有機稲作をするためにと、○○農法などの方法論多くあり、方法に先走ってしまうことも多々あります。

 

けれども、

 

その根底に、稲が本来の力を発揮できて、草に抑えられずに育つ勢いがあったり、病気に患わないでいれるから・・・こその有機稲作です。

 

稲が本来の力を発揮するために、する作業や技術が「農業」であり、そういった基本あってこその応用が、○○農法なのだと、私達はとらえるようになりました。

 

 

ここでは、教わり、実践している稲作の行程や、田んぼの生きもの達にまつわる話を紹介させていただきます。

 

一年間、よろしくお願いします!!

 

 

さてさて、長い前置きになりましたが、春本番、日中は暖かくなりましたね!

 

明日は長女の中学校の入学式、桜も何とか花びらが樹にあるかな?といった杉戸町の陽気です。

 

桜と言えば、一年スタートの花・・・それは関東の稲作においてもそうだと感じます。

 

桜の花が咲くころに、種もみの準備を始めるとちょうどいいようです。

 

もちろん、サンクスアイさんの愛感謝米の種もみも、準備が始まりましたよ!

 

稲葉先生からお嫁に来た、農薬、除草剤、化学肥料を使わずに育った、コシヒカリの種もみです!

 

 

写真は・・・

 

 

①塩水選(えんすいせん)・・・塩水の浮力で、

 

浮く種もみ=軽くて、未成熟、種もみに適さない

沈む種もみ=重くて、充分に成長、種もみにする

 

沈む種もみの選別作業です。(浮いた分を除けています。)

AI2014041101.jpg

塩水を濃くすればするほど、浮力がますので、より厳しい選別になります。

少々もったいない気がしますが、薬剤を使わない育苗では、

ここで厳しく、重い種もみを選んでおくことが大事なんだそうです。

 

 

②温湯(おんとう)消毒・・・薬剤を使わず、お湯で殺菌消毒をします。

AI2014041102.jpg

薬剤を使わなくてもお湯で十分殺菌できるそうです。

 

 

③浸種(しんしゅ)・・・芽が出るように、水に浸けます。

AI2014041103.jpg

慣行栽培では、時間短縮で早く芽を出すために、ぬるま湯で3日間程で芽出しをするそうですが、

 

冷水でじっくり時間をかけることで、固く丈夫な細胞をつくる基礎ができるそうです。

 

材木の話で、熱帯産の早く育つ木よりも、寒い冬がある地の木のほうが建材に適しているのは、寒い冬は成長が遅く、固く締まるから丈夫であるのと同じですね。

 

組織が固く丈夫に育てば、茎や葉を虫に食われる虫害が防げて、殺虫剤を使用せずにすみます。

また、風に倒れる倒伏なども防げます。

 

関東の水温に限界があるので、杉戸では10日ほどで芽が出ますが、昔、雪のある地方では、水に雪を入れて2週間ほどかけて芽出しをしたそうです。

 

 

また、慣行栽培では、

☆浸種の際の水温が30℃→

☆浸種の後行われるハウスの育苗で、ハウス内の温度が25℃→

☆田植え時(4月下旬)の気温15℃

 

・・・と、行程が進むごとに温度が下がっていきます。

 

 

先生が教えて下さった育苗では、

 

☆浸種の水温10℃→

☆露地での育苗期間(4月下旬~5月下旬)の気温15~20℃→

☆田植え時(5月下旬~6月上旬)の気温20~23℃→夏へ

(※杉戸の場合)

 

行程が進むごとに温度は上がります。

 

 

多くの植物は本来、自然な姿として、寒い冬→暖かくなる春夏にかけて育つのが当たり前なので、慣行栽培では逆行してしまっています。

植物が調子を崩し、弱くなり、薬剤が必要となるのも当たり前かもしれません。

 

先に触れた、浸種の水温を低くするための下りですが、寒い地方であればあるほど、育苗スタートの浸種の水に(浸種後も気温が低いですから)雪でも入れて低温にする必要があったわけでしょう。

 

昔の人は、多くの事を感覚を通してわかっていたのでしょうね。

 

 

先生の稲作は、昔の人が感覚で「わかっていた」当たり前のことを現代でもする、

もちろん現代なので機械の手も借りて・・・

 

つまり温故知新というのが近いかもしれません。

 

 

・・・と言うわけで、今日から浸種し続け、10日程で芽が出ます。

 

ぽちっと可愛い芽が出た種もみの写真を、次回にお届けできると思います。

春は農作業もたくさん。盛りだくさんになってしまいますが、お付き合いくださいね。

 

ではまた。




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