世界で最も患者数が多いとも言われる感染症。
厚生労働省の調査によると、日本でも7割の人がこの感染症に罹患していることが分りました。
この感染症とは、「歯周病」です。
歯周病は、歯周病菌(細菌)が歯と歯肉の間に入り込み、感染し、歯肉(歯茎)が腫れたり、出血したりして組織が破壊され、歯を支えている骨が侵され、最終的には歯が抜けてしまう、日本人が歯を失うもっとも大きな原因の歯の周りの病気の総称です。
歯周病が怖いのは、単に口の中の病気に留まらず、糖尿病・早産・未熟児・心臓病・脳卒中・肺炎など、様々な病気を引き起こす可能性があるということです。
歯周病に罹ると歯肉(歯茎)の弾力性の低下から、歯肉(歯茎)が下がり歯周ポケットが深くなります。
これは、歯肉(歯茎)の構成成分であるコラーゲンが分解されるためです。コラーゲンや歯槽骨組織の破壊も、歯周病菌の出す毒素によって引き起こされます。
実は、この歯周病。ミネラル不足によっても発症することが分っています。
そのポイントなるミネラルをご紹介させていただきます。
◆カルシウム、マグネシウム
カルシウム、マグネシウムは歯を支える歯槽骨の構成成分です。
不足しますと、歯肉(歯茎)の血流を悪化させることで、炎症を起こしやすくし、歯周病の発症・悪化をさせます。
◆亜鉛、銅、マンガン
亜鉛、銅、マンガンは歯周病から発生する炎症性サイトカイン「TNF-α」の抑制作用があり、歯周病の緩和効果があります。
★歯周病予防アドバイス!
☆歯周病予防の歯磨きについて
毎日歯磨きをしていても歯周病になってしまうのは細菌の塊、歯こうが落ちていないためです。
歯ブラシを大きく動かす「ゴシゴシ磨き」だと、歯と歯のすき間に毛先が届かず歯こうがたまってしまうのです。
磨き残しを防ぐには歯ブラシを小さく動かす「クシュクシュ磨き」がオススメ。
☆禁煙しましょう
タバコを吸うと煙に含まれるニコチンなどにより、歯肉が酸素や栄養不足になります。
そのため、酸素が大嫌いな歯周病菌にとっては繁殖しやすい環境になってしまうのです。