水質の汚染やダムなどの影響により、淡水魚が世界各地で危機的な状態に陥っているそうです。
国連環境計画(UNEP)はこのほど、淡水魚の現状や地域の人々の栄養源として重要性を強調した報告書を発表しました。
そのなかで、世界の淡水魚の約3分の1が絶滅の危機に瀕しているそうです。
調査対象になったのは、3120種の淡水魚。そのうち、1147種が「絶滅危惧種」に指定されています。
日本でも、ニッポンバラタナゴとミナミトミヨの2種が絶滅、メダカやアユモドキなど27種が絶滅寸前のリストに入っています。
淡水魚の減少や絶滅からは、様々な問題が考えられます。
まず淡水魚は、食生活を支え、大切な栄養源になっているということです。
淡水魚は、重要なたんぱく源であるばかりか、ビタミン類、カルシウム、亜鉛などの微量栄養素の多くを淡水魚に依存しています。
貧しい国々では、淡水魚からの栄養源がメインになっていることも珍しくないそうです。
水質の汚染は、淡水魚の量を減らすばかりか、淡水魚の健康状態にも影響を与えます。
汚染された河川で育った淡水魚を食べることは、人体に有害なものを取り込むことにもつながってしまいます。
次に雇用の問題です。淡水漁業は世界で6000万人の雇用を支え、加工労働者の半数は女性が占めています。
これは海洋漁業の従事者に比べて1300万人も多いそうです。
インドでは550万人が、バングラデシュでは220万人、ナイジェリアでは170万人、カンボジアでは160万人、中国では120万人が淡水漁業に従事しています。
水質汚染は、工業用水や生活用水などもありますが、農業で使用された農薬による影響もあります。
農業に従事するサンクスアイにとって、そして自然栽培の普及を応援いただいている会員様にとっても、今回の問題は他人事ではございません。
現在は、農薬や肥料を使用した一般栽培(慣行栽培)が低価格ということからニーズが高いという現状です。
しかし、ニーズが高ければ、農家の方もニーズに合わせた農業を営むことになります。
そのため、多くの方が、農薬や肥料の問題を真剣に考え、自然栽培のニーズが高まれば、農家の方は自然栽培に切り替えていくでしょうし、数が増えてくれば、価格も下がっていきます。
サンクスアイ、そしてサンクスアイ会員の皆様が自然栽培の普及の主役になりましょう!
( 引用 : ECO JAPAN -成長と共生の未来へ- )