2,500グラム未満で生まれる低出生体重児の割合が増えていることから(日本の出生数に占める割合は、経済協力開発機構[OECD]加盟30カ国の中で最も高い)、パルモア病院と神戸大、早稲田大は11月にも、母体の栄養状態と子どもの発育の関連についての調査研究をスタートさせることが分りました。
海外の研究では、出生体重が低いと生活習慣病のリスクが高まることなどが分かっていますが、国内では長期的な研究例はありません。
妊婦の体重増に慎重なあまり、胎児の低体重への指導が不十分との指摘もあり、妊婦の栄養指導での活用が期待されています。
出生数が減る中、出生数に占める低出生体重児の割合は増加しており、2009年は9.6%(10万2671人)と30年前のほぼ倍になっています。
欧米の研究では、出生体重が低いと成長後、糖尿病や心筋梗塞などの発症頻度が高いことが分っています。
研究班は、母体の栄養状態の悪化に注目。首都圏で妊婦198人を調べたところ、約9割が必要カロリーを摂取していないことが分りました。
妊娠高血圧症候群などを避けるため妊婦の体重増に慎重な産院が多い半面、胎児が低体重になりやすい「やせ」への指導は不十分ということです。
必要カロリーが摂取できていないということは、ビタミン・ミネラルなどの必要栄養素は大幅に不足をしているといえます。
妊娠前・妊娠中の女性には、バランスに優れた植物性ミネラルや無肥料・無農薬の自然栽培の作物などを摂取いただき、元気な赤ちゃんを作る準備をいただきたいです。