本日のテーマは、「土を食べる」。
いったいどういうこと!?と思われた方も多いのではないでしょうか?
しかし、犬や馬や象など・・・自身の身体の不調を感じたときに土を食べるという事実があります。また、ケガをした時に、傷口に土を塗って治療するという事実もあります。こういった報告が世界各国であるのです。
実は、人間も土を食べる習慣を持つ人々がいます。
これは、土の中に含まれるミネラルが身体の不調を整えるために必要であるということを本能として感じているからなのでしょう。
また、極度にミネラルが不足すると土を食べたくなる「土食症」という症状がでることも分かっています。
今年81歳(2005年当時)になるNguyen Thi Lacさんは、土を食べる習慣をもつVinh Phuc省Lap Thach村に住んでいます。
彼女は地下3~4mから掘り出したという土を網に並べ、うちわで火加減を調節しながら裏表にひっくり返し、香草から出る煙でいぶすように焼きます。
そして、土が万遍なく金色に変わると食べ頃で、焼いた土は一口食べると病み付きになるほど香ばしく美味しいという。
Lacさんは20代の頃に土の味を覚えたというが、ベトナムのこの村で土を食べることは至って普通で、特に30歳以上の女性にとっては”たまらない”ごちそうだというのです。
その昔Vinh Phuc省では食用土がごく普通に売られており、それで一財を成した家族もいたという。
ベトナムで土を食べるのはこの村だけではなくDien Bien省のHa Nhi族、Lao Cai省のMong族、Yen Bai省のKho Mu族も同様の習慣を持っています。
国内外の自然科学者によると、食料難の時代に少しでも空腹感を紛らわすために食べるようになったことが発端だといいます。
また、解毒や病気治療、精神安定といった説もあります。しかし、経済発展に伴い生活水準も向上した現在でも、土食に夢中になる人々は絶えません。
今回は、ベトナムの事例をあげましたが、土を食べる習慣があるのは、ベトナム以外でもあるようです。
土の力(植物性ミネラルやフルボ酸など)ってすごいですね。
( 引用 : 2005年7月17日 ベトナムニュース )