箸より茶碗が先
「いただきます」の後、まずお箸を手に取るかたがほとんどですが、お茶碗など器を先に掌(てのひら)にのせ、それからお箸を手に取るのが和の作法。
お茶碗を先に持つことで、料理への感謝を表し、戻すときはお箸が先、お茶碗が後がお約束なのだそうです。
食べた箸も、器には横たえて置かず、箸置きか、盆ならその縁に置くというのも美しい作法なんだそうです!!!
五感で楽しむ
温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、心配りを味わうのも「和食」の醍醐味ですね。
料理そのものの温かさや冷たさだけではなく、器まで温めたり冷やしたりしてあるというのは、器を手に取って初めてわかることです。
お椀のふたをとったらすぐに食べるのではなく、香りを楽しみ、湯気を楽しむ…といった味以上の何かを感じることも大切。
目で鼻で口で耳で…と、五感で「よかった探し」をするのが楽しいのです。
大皿には必ず取り箸と小皿
家で食べるときは、面倒だからと取り箸を付けないことも多いかもしれませんね。
でも大皿や大鉢に盛られたものやおせち料理などを出す際は、取り分け用の箸と、お似合いの小皿を用意するのがマナーです。
家族だからいいのでは?と思われるかもしれませんが、子供たちが社会に出て、会食をする場面において、うっかり直箸で恥をかかないように、日常生活の中で習慣付けておきたいですね。
手皿はご法度
小皿の料理に箸をつけ、口まで運ぶ時、手を添えることがありますよね。
こぼれたときに備える『手皿』として、よく見かける光景ですが、これも作法からいうと望ましくない食べ方なのだそうです。やはり器を手にして頂くのが正しいようです。
「和食」が、2013年12月4日にユネスコ無形文化遺産への登録が決定した理由は、料理そのものだけではないのです。
以上のように、「和食の美学」は、食べ方にもこだわる高い精神性が評価されたことは言うまでありません。
私たちがこうした伝統や美学を守ってゆく重要性を認識する好機なのだと思います。
そして、お茶碗のなかには、安心、安全、無農薬、化学肥料を一切使わない『愛感謝米』ならば和食の美学は完璧といえるでしょう。