こんにちは。
ツバメは南への旅立ちの準備をしているのか前ほど数を見なくなり、
ツクツクボウシが鳴き声を揃えて、夏休みはもう終わりと告げています。
夏休み大好きな私は少しさみしい・・・。
さて、皆さんはいかがお過ごしですか?
前回から今回の二週間の間に、稲の花が咲き、穂が垂れ始めています。
杉戸の田んぼの写真ですがご紹介します。
サンクスアイさんの愛感謝米の田んぼも同じペースで成長していますよ。
関東では最近すっきりと晴れず、曇り空で写真が暗いのですが、稲の花です!
まだ天を向いている穂の、緑色のモミの中に雌(め)しべがあり、そのモミの先から出ている、小さな白い粉のように見えているのが雄(お)しべで、一つのモミ単位で受粉(自家受粉)をします。
田んぼで花が咲いているのは数日間ほど。
なので、この光景が見られるのはわずかな期間です。
更にその中でも、一つの花が受粉可能な時間はたったの数時間だそうで、
その花が咲いている間でも、熱風が吹いたりすると、実るお米に影響があったりするそう。
なので暑さを避けて涼しい午前中に穂を出すのだそうです。
曇り空で、写真うつりが良くない・・・などと人間がぼやいている一方で、稲としては涼しくて絶好のタイミングだったのかもしれません。
また、驚きなのは、有機・成苗稲作・ポット苗で健やかに育った稲は、気温が低すぎる(冷害)と、葉を一枚出す養分を使ってまで穂を出すのをこらえ、条件が合うまで遅らせるのだそうです。
植物の知恵なのか工夫なのか、命のプログラムに感服するばかりです。
普段いただくお米は、そんな奇跡を得て実った、命を継ぐ種なのですね。
さて、受粉した稲穂は、太陽を浴びるごとに、中身を詰まらせて頭(こうべ)を垂れ、黄色を帯びていきます。
受粉から約1ヶ月で実りです。
秋の足音が聞こえてくるが早いか、実りが先か・・・。
残暑の折ですので、お体お大事に、残りの夏を楽しんで、豊穣の秋をお迎えくださいね!
網本朝香
稲の花
カテゴリー:共同研究農家 2015.09.02