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抑草の代かき

カテゴリー:共同研究農家 2015.06.05

こんにちは。
サンクスアイさん本社の熊本は梅雨入りした頃でしょうか。

愛感謝米が育つ田んぼ・・・埼玉県春日部では、あと少し先のようです。

毎年不思議に感じるのは、

今、たとえば電話をしている相手が住む町では、梅雨入りをしていて、
こちらの頭上は晴れていて、気圧が違う。

相手の住む町を通った前線が、幾日してからやって来て、この町も包んで次の町へ行く・・・。

ワールドワイドに、世界がクリック一つで瞬時につながるようになったとしても、
そこにタイムラグがあって、
梅雨や桜前線、紅葉前線・・・と、
季節の移りは時間をかけて北上して来るんですね。

さて、苗は順調に育っていますよ。

20150605

苗が育つと同時に、田んぼの準備も進行中です。

一般的な稲作では、田んぼに水を入れ、代かきを一度してから田植えですが、

稲葉先生が提唱されている成苗稲作では、水を入れてからしばらくおきます。
そうすると下の写真のように稲作に困る草・・・ヒエとコナギが沢山生えてきます。

005

生えてから写真のようにトラクターで代かきをすると、一度生えた草が抜かれて種が減るわけで、
抑草・・・つまり草が繁茂するのを抑えることになるそうです。

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田んぼはシードバンクといわれるほど、草の種が眠っているそうで、種類は約100とも言われています。
その中で、稲作に困る草は、たったの10種類だそう。

しかも、田んぼにはそれぞれ特徴があり、その特徴を好んで生える草は限られますから、
たいがい10種全部が生えることはありません。

うちの田んぼでは、3~4種といったところでしょうか。

しかも、その3、4種類についても、懇意の生きもの先生が名言を教えて下さいました。

「害虫&害草、大発生しなければ、ただの虫に草」

そうなんです!
ただ大発生が問題なだけなんです。

なんかしらの方法で、大発生を避けられたら、
3、4種類のために除草剤をまいて、他の草まで枯らす必要がなくなりますね。

さて、草にちなんで、今回ご紹介するのは、

今年の写真ではありませんが、

山椒藻(サンショウモ・上の写真)と、
銀杏浮苔(イチョウウキゴケ・下の写真)です。

両方とも埼玉県では絶滅危惧Ⅱ種に指定されています。

うちの杉戸の田んぼでは、農薬・化学肥料・除草剤を使わなくなって、二年で帰ってきました。

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100624_1434

それぞれ、イチョウ、サンショウにそっくり!
素晴らしいネーミングセンスですね。

広く田んぼに除草剤が使われるようになって、今や絶滅危惧種になってしまいましたが、
除草剤を使わなくなってから、たったの二年で帰ってきたのです。

土の中に胞子が残っていたのでしょうね。まさにシードバンクです。

たったの二年で戻ってくる、ということは、
たくさんの生きもの、植物が消えていく前に、
私達が出来ることがまだまだたくさんある、ということだと思います。

知恵を出し合って、薬に依存しない多様な農業をすることも、その一つですし、
サンクスアイさんが、このような農業を支える活動をされているのも、その一つですね!

まだまだ日々の中で、間に合うことがたくさんあるんですね!

網本朝香

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

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