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いよいよ冬です

カテゴリー:共同研究農家 農業について 2014.12.05

こんにちは。寒くなりましたね!

 

愛感謝米の田んぼがある埼玉県でも、いよいよ冬となりました。

 

うちの田んぼも、11月は緑だった蘖(ひこばえ)が寒さにあたって茶色く枯れてきました。

 

 

AI20141205.jpg

 

 

畦の野草も、種をつけて枯れたりと、

これからどんどん田んぼは茶色くなっていきます。

 

そう、しばらく・・・

早春、枯れ草の下から小さな緑の新芽をだすまで・・・は、

写真を撮っても撮っても、変わらず茶色いという日々が続きます。

 

うーん。

 

ということで、冬の間は、生きものや雑草特集をしていこうと思います。

 

 

AI2014120502.jpg

 

 

畦のコセンダン草の種です。

 

元々、北アメリカからやってきた外来種だそうで、明治時代に確認されたとか。

時を経て、平地の空き地や畦など、日本全国に増えたようです。

 

 

増えた理由は、この種の先の「フック」!

 

 

Ai2014120503.jpg

 

 

とにかく引っかかるのです!

 

服に!猫に!靴下に!

 

自転車で、車を避けようと畦際を走ろうものなら、

靴下にいっぱい種がくっついちゃった、なんて事があります。

 

もちろん洗濯機では落ちないので、手でぶちぶちと落とす羽目になるのですが、

 

 

賢いのは、夏の間は背丈は、30センチに届くかどうかなのですが、

秋、花をつけ種になりだすと、くっつくぞと言わんばかりに、茎がぐんぐん伸びるのです!

 

最初は出る杭(くい)頭を打たれないよう、平均的な背丈に抑えて、草刈に逢わないように身を潜め、

種をつけると遠方に広げようと背丈を伸ばす・・・。

 

そうして、動いている人間や動物に、ばっちりフック!

 

引っ付かれた私や動物などが嫌がりそうな、「ちょっとチクチク感」満載で、

 

しかも、しばらぁくしてから気づく程度のチクチク感、

気づいた「ちょっと離れた先」で、猫にいにゃ~んと種を落とすよう毛繕いをさせたりして、

 

無事、落とされた先で子孫繁栄を成し遂げるわけです。

 

種の構造からして、フックは移動に徹し、種部分に影響がないような形になっていたりと、

 

生きる事、子孫を残す事へのすごい執念を感じます。

 

 

この執念は、他の植物にも往々にして見られ、

タンポポも、花が終わり種になると、風をつかまえようと、

急に茎が伸び、綿毛を風に乗せようとします。

 

また、移動手段の綿毛と、発芽の為の部分と、二部構造になっているのも似ています。

 

・・・いやいや、やっぱり綿毛とか可愛いもんじゃなく、

もっと凄まじい執念を私が感じるのは、やっぱり

 

フック!

 

だからですかね。

 

 

ちなみに、タンポポにしても、外来種の西洋タンポポの方が、

ザリガニだとアメリカザリガニの方が・・・と、

何にしても、外来種の方が、大型で種の数も多く、強い印象があります。

 

このコセンダン草も、日本の生態系が被害を受けかねないことから、

要注意外来生物に指定されているそうなので、

 

日本固有の草がすみかを失わないよう、

靴下に種がくっついた際は、チクチク感をガマンして、

自宅に帰ってからゴミ箱に捨てるようにしていますよ。

 

 

明治に船でアメリカ、ヨーロッパと視察に海を渡った岩倉使節団・・・

西洋は、人も、生きものも、全部強いとの印象を受けたとのことですが、

 

その頃に、靴下なのか足袋なのかにくっついてきただろう?コセンダン草、

100年を経て、やっぱり舶来ものは強かった!と証明されているのでしょうか。

 

 

網本朝香

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