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春の杉戸(埼玉県)にて・・・愛感謝米の準備スタート!

カテゴリー:共同研究農家 農業について 2014.04.11

埼玉は杉戸町で、農薬、除草剤を使わない稲作を営んでいる網本欣一・・・・・の嫁の、網本朝香です。

 

今年も、サンクスアイ様の「愛感謝米」が育つ田んぼのお世話を夫の網本欣一がさせていただきます。

よろしくお願いします。

 

さらに今年は、私、嫁の朝香が、愛感謝米の稲達の様子をここで紹介させていただくことになりました。

 

以前書かせていただいたことと重複するかもしれませんが、前回から時間があいたので、簡単に私達の紹介から始めさせていただきます。

 

 

夫の網本欣一は、農家の生まれではありません。

 

幼少より玄米食で育った夫は、体に最高にいい玄米を世に届けたいと志すようになり、杉戸町の方にご縁があったことをきっかけに、13年前に脱サラというものをして、稲作農業の世界に飛び込みました。

 

 

最初はわけもわからずに、買ってきた、化成肥料で育った苗を田んぼに植え、農薬、除草剤、化成肥料は使いたくありませんでしたから、そのままでいると・・・

早々に、田んぼは草だらけ、稲は何処?な有様となりました。

 

暑い夏、人力で草取りをしても追いつかず、それはそれは草ぼうぼうの経験を情熱と根性だけで数年繰り返しました。

 

5年ほど繰り返したでしょうか、友人がテレビで有機稲作農家の番組をやっていると教えてくれ、たどって、栃木の稲葉光國先生(稲の葉が光る国、本名です!)とのご縁をいただきました。

 

2年かけ、稲葉先生に、有機稲作の根本や、基礎から応用まで教わり、実践も早や8年経ち、今年で9年目となりました。

 

先生に教わり、実践していくうちに、自分達が稲作を知らずに闇雲な事をしていたということ、

 

本来の稲作は、

 

「稲が本来の姿や100%の力を発揮できるためのお手伝い=稲作農業」

 

なのだと気づかせていただきました。

今も、常に立ち還る原点となっています。

 

 

先生にまず、稲がどんな条件の時にどう育っていくかを教わりました。

 

稲が本来の力を発揮して育つ姿、

 

その姿に対し、

現代農業において、ハウスで温度をかけ時間短縮な育苗をしたり、

機械の作業効率のため、苗を田植え機のサイズに合わせて育てる・・・といった、

 

人の都合に稲をあわせ、

稲本来の姿からかけ離れてしまった慣行栽培の姿も知らされました。

 

 

また、私達がそうだったのですが、

 

「有機稲作」と一言で括ってしまうと、単純に農薬、除草剤、化成肥料など、化学合成されたものを使わないだけ、と思ってしまいがちですし、世の中には、有機稲作をするためにと、○○農法などの方法論多くあり、方法に先走ってしまうことも多々あります。

 

けれども、

 

その根底に、稲が本来の力を発揮できて、草に抑えられずに育つ勢いがあったり、病気に患わないでいれるから・・・こその有機稲作です。

 

稲が本来の力を発揮するために、する作業や技術が「農業」であり、そういった基本あってこその応用が、○○農法なのだと、私達はとらえるようになりました。

 

 

ここでは、教わり、実践している稲作の行程や、田んぼの生きもの達にまつわる話を紹介させていただきます。

 

一年間、よろしくお願いします!!

 

 

さてさて、長い前置きになりましたが、春本番、日中は暖かくなりましたね!

 

明日は長女の中学校の入学式、桜も何とか花びらが樹にあるかな?といった杉戸町の陽気です。

 

桜と言えば、一年スタートの花・・・それは関東の稲作においてもそうだと感じます。

 

桜の花が咲くころに、種もみの準備を始めるとちょうどいいようです。

 

もちろん、サンクスアイさんの愛感謝米の種もみも、準備が始まりましたよ!

 

稲葉先生からお嫁に来た、農薬、除草剤、化学肥料を使わずに育った、コシヒカリの種もみです!

 

 

写真は・・・

 

 

①塩水選(えんすいせん)・・・塩水の浮力で、

 

浮く種もみ=軽くて、未成熟、種もみに適さない

沈む種もみ=重くて、充分に成長、種もみにする

 

沈む種もみの選別作業です。(浮いた分を除けています。)

AI2014041101.jpg

塩水を濃くすればするほど、浮力がますので、より厳しい選別になります。

少々もったいない気がしますが、薬剤を使わない育苗では、

ここで厳しく、重い種もみを選んでおくことが大事なんだそうです。

 

 

②温湯(おんとう)消毒・・・薬剤を使わず、お湯で殺菌消毒をします。

AI2014041102.jpg

薬剤を使わなくてもお湯で十分殺菌できるそうです。

 

 

③浸種(しんしゅ)・・・芽が出るように、水に浸けます。

AI2014041103.jpg

慣行栽培では、時間短縮で早く芽を出すために、ぬるま湯で3日間程で芽出しをするそうですが、

 

冷水でじっくり時間をかけることで、固く丈夫な細胞をつくる基礎ができるそうです。

 

材木の話で、熱帯産の早く育つ木よりも、寒い冬がある地の木のほうが建材に適しているのは、寒い冬は成長が遅く、固く締まるから丈夫であるのと同じですね。

 

組織が固く丈夫に育てば、茎や葉を虫に食われる虫害が防げて、殺虫剤を使用せずにすみます。

また、風に倒れる倒伏なども防げます。

 

関東の水温に限界があるので、杉戸では10日ほどで芽が出ますが、昔、雪のある地方では、水に雪を入れて2週間ほどかけて芽出しをしたそうです。

 

 

また、慣行栽培では、

☆浸種の際の水温が30℃→

☆浸種の後行われるハウスの育苗で、ハウス内の温度が25℃→

☆田植え時(4月下旬)の気温15℃

 

・・・と、行程が進むごとに温度が下がっていきます。

 

 

先生が教えて下さった育苗では、

 

☆浸種の水温10℃→

☆露地での育苗期間(4月下旬~5月下旬)の気温15~20℃→

☆田植え時(5月下旬~6月上旬)の気温20~23℃→夏へ

(※杉戸の場合)

 

行程が進むごとに温度は上がります。

 

 

多くの植物は本来、自然な姿として、寒い冬→暖かくなる春夏にかけて育つのが当たり前なので、慣行栽培では逆行してしまっています。

植物が調子を崩し、弱くなり、薬剤が必要となるのも当たり前かもしれません。

 

先に触れた、浸種の水温を低くするための下りですが、寒い地方であればあるほど、育苗スタートの浸種の水に(浸種後も気温が低いですから)雪でも入れて低温にする必要があったわけでしょう。

 

昔の人は、多くの事を感覚を通してわかっていたのでしょうね。

 

 

先生の稲作は、昔の人が感覚で「わかっていた」当たり前のことを現代でもする、

もちろん現代なので機械の手も借りて・・・

 

つまり温故知新というのが近いかもしれません。

 

 

・・・と言うわけで、今日から浸種し続け、10日程で芽が出ます。

 

ぽちっと可愛い芽が出た種もみの写真を、次回にお届けできると思います。

春は農作業もたくさん。盛りだくさんになってしまいますが、お付き合いくださいね。

 

ではまた。




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