沖縄は12月でも気温20℃を超えます。
そして間もなく、マンゴーの花が咲きはじめます。
あたたかいのは、気温だけではありません。
そう、人の心もあたたかいのです。
サンクスアイ農法ファーミングリテラシーで、マンゴー作りに命をかけておられる大城さんの情熱は、前回に記述しましたように、マンゴーを育てる環境づくりに反映されていました。
マンゴーにクラシック音楽を聴かせたり、ときにはビートルズや歌謡曲まで・・・
また、果実の糖度を上げるための日当たりの確保に工夫がされていたり、土づくりのこだわりとして、枯れ木や枯れ葉を土にまいたり、土壌の浄化と活性のためにアースジョイが使用されたり、マンゴーにそそぐ愛情に限りがありません。
どうしてそこまでこだわるのでしょうか・・・
それは、大城さんそのひとを育んできた「沖縄スピリッツ」が、あることが判明しました。
その「沖縄スピリッツ」というのが、「てぃあんだー」という言葉に集約されます。
てぃあんだーの「てぃ」は「手」を意味しています。
「あんだー」は「油」、すなわち手油をつけ、ものに触れて作り上げる。
言い換えれば、「心を込めてつくる」ということなのです。
また、初めて会った人には、「いちゃりばちょうでー」と言います。
これは、出逢えば兄弟であるという意味!!
そう、人は出逢えば兄弟として、心の絆を結ぶということなのです。
人に対しても、物に対しても、ポジティブなものの考え方をしています。
人間も、一人一人個性が違うように、マンゴーもひとつひとつ個性が違います。
そして、生命力が違います。
同じ環境であっても、育ち方が違うということなのです。
だからひとつひとつのマンゴーに、心を込めて語りかけます。
決して、このことを怠りません。
マンゴーに宿る心と向き合って会話します。
「てぃあんだー」という沖縄スピリッツ、これこそが、どこにもまねのできない、奇跡のマンゴーの美味しさの秘密なのです。
私は、音楽の世界でビートルズのリンゴスターが、世界中の人々を感動させたように、果物の世界で、沖縄のマンゴーが世界に発信する日も近いと思っています。
『マンゴースター』の誕生です。