BLOG

ブログ

自然栽培に向けての消費者の向かい方

カテゴリー:共同研究農家 2011.04.07

自然栽培に向かう生産者は「いいものが作りたい」「喜んでもらいたい」「ある程度の利益は確保したい」
などの気持ちを持っている。

こうゆう想いは、別段自然栽培に限ったことではないが、そういう傾向が強いように思う。
肥料農薬を使う慣行であっても、そういう気持ちをもってやっている人だっているはずである。
しかしながら、そこに本当の情報がいきわたらないとか、何がいいのか?ということが判らないままでいることもあると思う。

それは、農業政策にも問題があるのだが、実は生産者の勉強不足でもある。
日本の農業は農協に代表される、生産方法の画一化で品質を一定に保ちたいという方向に進んできた。
そうすることで、そこにある生産物の特徴を地域をあげてアピール出来るし、管理がしやすいというメリットもあるからである。
生産方法も一定の基準を作り、問題が起きた時に管理しやすいように、対処法も確立してきている。それが肥料農薬による管理なのである。

それは効率ありきであって、作りだされたものは姿形が綺麗なもの、輸送しやすい大きさのものという、流通と消費者が好む方向に進んできた。
それが基本にあるから、生産者はそれに合わせたものを作らされてきたのである。

農薬問題が浮上し、健康に問題があるかもしれないというものに対しては、減農薬とか特別栽培だとか、有機JASだとか良く判らないように、それでいて安全であるかのような表示をすることで、ごまかしてきたのである(有機栽培には、高品質のものもあります)。

生産者はその方針に逆らえば、出荷できなくなってしまったり、生活に支障があるような扱いを受けたりするので、なかなか自分の思う方向に進んでこれないでいたのだ。
生産しても単価は言われたままであり、こだわっても結局管理された中での生かさず殺さずの状態を余儀なくされてきた。

生産者も当然コストとか中身の事を考えたりするのだが、これは管理している側の言う通りにするしかなくなっていた。

管理すれば肥料も農薬も売ることが出来る。
そして販売を引き受けることで、システムは動くようになる。
今の農業は工場と同じようなものである。

それはそれで必要な事であったかもしれない。
分業がいきわたった日本において、その効果は絶大であったのだ。

取り残されたものは、効率ありきでの安心できるもの、人が食するに大事なものである。
本来、食することは人の体を作り、健康に暮らすために必要な事。
それでしかいきれないのが動物の姿である。
それをどこかに置き忘れた姿が、今の食であると思うのである。

自然の流れを無視した食により、人工的なものを便利という事で使い続けるという事で、人の体は大きな変化を見せてきているように思う。
それが表面化してきたのが、最近のアレルギーであり、生活習慣病というものであるのではなかろうか?

消費者は、そこにある問題を考えるべきである。
それは、自己防衛をしなくてならない時期にきている。

生きる上で大事な事は何なのか?
ただ引かれたレールの上を歩むのもいいのだが、そこには人の欲望が渦巻いていることを考えるべきであろう。
その人の欲がいい方向で進んでくれれば、言う事は無いのだが、そこには欲望ありきでの大事なものを忘れてしまった行動があるのかもしれないのだ。

人の欲望は経済を活性化する大事なものであるが、それが人の生活に関わっているという事から外れ始めると、表面だけをなぞる、大事なものをどこかに忘れたものになりかねない。

消費者は、それをしっかりと考える必要があるのではないかと思うのだ。

自然栽培は自然の循環を食に求めることで、行き過ぎた効率重視からの脱却を図るものではないかと思う。
生きるという意味合いを考えることが出来る、大事な事であろうかと考える。

生産者のそこに向かう気持ちを大事にできるのは、消費者であることを忘れてはならない。

生産がおざなりになってしまっては、いくら消費者からの想いがあってもそれに見合うものは出来てこないのである。
生産をしっかりとしたものにするには、それは消費側の想いで変わることを知っていて欲しい。

 

サンクスアイ株式会社
〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL.096-285-3910 / FAX.096-285-3513

日本の農業を変えて、世界の食を正す。
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、日本の食の明るい未来を応援しています。

カテゴリー

月別記事一覧