自然栽培を全国に普及させていくためには、研究を重ねていく必要があります。
ただ、研究をし、新しい方策を作り出すのは容易ではありません。
生きるために現場でも結果を出していかなければいけないからです。
現場に追われると研究が出来ない。
しかし求めるものに向かうには研究が必要です。
それを同時にやっていきながら、啓蒙活動をし
地域との連携もやっていく。
毎日が忙しく、頭は整理するのにたいへんなのです。
そうしているうちに、研修生が来て
近所の若手が興味を持ちだし、セミナーに参加した人が集まってくる。
それも若い人が多い。
世界情勢を見てみると、食糧は不足がちになってきています。
今後食料確保は重要になっていきます。
日本では米余りみたいに言っていますが
あっというまに不足する事態がきてもおかしくない状況です。
小麦は海外に依存しすぎていたばかりに
いずれ高値に振り回されるでしょう。
そういう状況に、若い人は良く判らないでも敏感に反応しているようです。
最近何故若い人が周りに現れてきたのかがそこに見て取れます。
このままではいけない・・・
そういう思いにさせる何かがあるように思います。
だから私の周りに若い人が集まってきている。
日本は生産には非常に向いている土地柄だと思います。
季節があり一年中何かが生産できるのです。
大量生産ではなくても、食を賄うに十分な土地柄です。
その特性を生かした農業
安全なものだけでなく
健康に生きれる食の提供が出来るはず。
そこに農の技術の集約があれば
それこそ世界には見られない素晴らしい文化が出来てきます。
自然と共存できる技術の集約こそ
今の日本に求められているのではないかと考えます。
それを作り上げていくのは、若い農業者です。
その方向性を示せるかどうかが
私の仕事ではないかと考えています。
目の前の苦しさではなく
将来の多くの人の幸せを考えていきたいと考えます。
そこに若い人のうねりが起きてさえくれれば
それに出来るだけの貢献が出来るのであれば
私は本望です。
若い農業者よ
奮い立つのは今
それを支えるのは、今まで頑張ってきた人たちです。