TPP問題は国の今年の重要課題です。
TPPでは参加国間で関税を無くしてしまうということですが
そうなった場合、日本の米はどうなってしまうのか?が騒がれています。
しかしながら、問題はそこにあるわけではないのです。
本当の問題は違うところにあるような気がしていますが
日本では農業政策に異常に反応しているようです。
そこで私が考えるのは、表面上の数字どうこうよりも
TPPに参加してしまった後に市場に出回る農産物の安全性です。
関税が無くなったとしても、国家の水際では防疫の為に
農産物の厳しい入国検査があります。
私が知っているのは随分前のことになりますから
最近の情報を調べなくてはいけないですが
かなり酷い状態でした。
貿易による疫病対策で、
たとえば船で持ち込むのなら、船全体に薬品を蔓延させて防除するという
恐ろしいやりかたでした。
しかしこれは他国から日本国内に病疫を持ちこませないためには必要でもあります。
その反面、食べ物という見方をすれば、とんでもないことです。
残留農薬の問題が出てきます。
日本での生産にでさえ、厳しい残留農薬検査をしているのに
輸入されてきたものには、入る時点で農薬を掛けられているかもしれない。
安いものでなければ流通に乗ってこないのであれば、
そこに確かな安全性はあるのであろうか?と考えなくてはいけなくなってきます。
TPPに参加したとしたら、米は随分と安くなるような報道がありますが
数字だけで判断できるものかどうかをしっかりと考えるべきです。
100%自国生産できていた米でさえ、問題があって健康に大丈夫なのか?
という不安があるのに、輸入されたものにはその不安は無いのでしょうか?
自然栽培を広めたいという思いは、どこから出てきていたのでしょうか?
安いものに振り回されるのは困ったものです。
安全を求め、出来る限りの対策をやっていて、再生産に向けられる金額をはじきだしたら
やはり高値になってきます。
安いものに向かうのか?
絶対の安全を求めるのか?
判断は消費する人です。
絶対の安全を求めてやってきた人が安値に追われて再生産できなくなってしまったら
もはや安全なものは消えてんなくなる事でしょう。
消費者の判断もあるでしょうが、生産側の判断も難しくなってきます。
安全なものが手に入らなくなってしまうという事も十分にありえるのです。