元田農園では2種類の米の品種があります(サンクスアイ農場でも同じ2種類の米の栽培を行っております)。
一つはヒノヒカリ
これは九州で永らく作られている米で地域に合ってきている品種です。
美味い米として全国食味会で優秀賞になったこともあるので
九州では定番の品種です。
掛けあわせとしては黄金晴とコシヒカリが使われています。
そのヒノヒカリは我が家では自家採取して5年
3年もすれば品種が変わってくるらしいので
我が家のヒノヒカリはヒノヒカリではなくなってきているかもしれません。
掛けあわせとしてはかなり多いので、過去の品種の特徴が出てきてもおかしくはないですね。
ただ私がいいと思えるものを選んで種にしてきているので
元田の米になってきているはずです。
もともと粘りが強かったヒノヒカリですが
自然栽培で自家採取を繰り返していくうち
あっさりとした感じになってきているのが解ります。
粘りのあるものが好みの方には物足りない感じがあるとは思いますが
食べていると他のヒノヒカリとの違いが解ってくるかと思います。
通常にあるヒノヒカリが食べれなくなってくるんです。
まずいとかではなく、体が受け付けなくなるという感じです。
おいしいんだけど食べれない。
何でだろう?って感じかな?
慣れもあるだろうし、感覚もあるはずです。
そこは試してみればまた楽しいですよ。
もうひとつは旭1号
今では仲間である栗原さんという方から種を分けていただきました。
近所で、この米が好きだからと自家用に作られていました。
それまでは慣行での生産でしたが、種は他にないのでずっと自家採取です。
旭1号は過去に2度消えました。
「西の旭」「東の亀の尾」と言われる時代があり大阪の米相場を動かすほどの品種だったのです。
昭和4年から昭和37年まで奨励品種とされ人気が高かったのです。
昭和20年代から多収穫の品種が台頭するようになり、作りにくかった旭1号は姿を消しました。
しかし昭和62年に美味い米の再来を望む声に復活。
http://sizensaibai.com/asahi-1988.htm
再び世に出てきたのですが、倒れやすく作りにくいことに加え
台風の襲来でことごとくなぎ倒されてしまって、一気に作付が無くなってしまったのです。
栗原さんはそれでも「好きだから」とずっと自家用として残されて
今に繋いでくださいました。
すでに20年以上も自家採取にて守ってこられたのです。
5年前その種6kを分けていただきました。
そこから私は自然栽培で作り、今に至っています。
我が家の主力の米になり、多くのファンがついてくれています。
あっさりとした味なのに、美味しい。
私の家では今では旭1号しか食べなくなっています。
この種は今は栗原さんと私だけが持っている品種です。
ほかに種は出さないということになっていますから
他では手に入りません。
系統のものはいくつも出ていましたので、その流れはあるかもしれませんが
今では本当に幻の米になっています。
自然栽培の旭1号は他にないのです。
私が思うに
自然栽培で生産するようになって、本当の美味しさが出てきたと思います。
今では栗原さんも自然栽培になりました。
私はもはや粘るだけの米はいらないと感じています。
何故にその昔多くの人から指示されたのかがわかります。
全く掛けあわせが無くて
120年もの歴史があって
多くの人に支持された米
それが自然栽培で今に存在することが奇跡かもしれません。
私はこの米に出会って本当に良かったと思っています。
★サンクスアイ農場の自然栽培米の販売について
サンクスアイ農場で来月収穫される「旭1号」「ヒノヒカリ」は販売させていただく予定です(詳細は、10・11月号発行の志通信[第6号]に掲載しております)。
会員様価格にて販売を行う予定です。
ただ、量に限りがありますので、発売後早めのお申込みをいただくことをおススメいたします。
10月24日に開催いたします「第2回自然栽培農業体験”稲刈り”」にご参加いただいた方には、優先的に販売をさせていただきます。記念すべき自然栽培を確実にゲットしたいという方は、ぜひ、稲刈りにご参加ください。
「第2回自然栽培農業体験”稲刈り”」の参加お申込みは、9月30日(木)までにお電話にてお願いいたします。