土が出来てくるのは、岩石が風化したものと有機物が混じり合うことからです。
4億年前、岩石だらけの地表に海の生物が進出しました。
そこから植物が栄え、土が出来てくるようになったのです。
有機物は微生物の働きと風化した岩石との交わりで
土を形成する材料になっていきます。
そこには見事な理論が成り立っています。
現在その理論は隠れた状態にされてしまっていますが
いずれ表舞台に出てくるようになります。
現在の一般的な土の形成の話はよくわからないという解釈です。
しかしそれは実はすでに解明されていました。
表舞台に出れなかっただけです。
その理論に則り、作物を生産する土を作る方法を考えています。
それにはもう少し植物の事を知ることが必要だと考えています。
その理論と自然栽培との土の作り方にズレがあるからです。
私はどちらの考え方も間違っているとは思えず
かといってこのズレはどう解釈しららいいのかがわかっていませんでした。
自然の流れから考えると
行きつく先はひとつしかありません。
その過程の見方に何かが足りないのだと思います。
だからその足りない部分がズレに感じているのでしょう。
それも毎日土を見て作物を見ていたらわかってきました。
そこに思いをはせると、自然はなんと凄いシステムなんだと
感動するのです。
ここは私の畑ですが、まだまだだなあ~と思っています。
機械を入れて綺麗に均すのですが
数日すると表面の土が団粒化してきます。
この状態がだんだん深くなってくれば土が出来たのだと思えます。
この畑では30cmくらいにまだ固くなるところがあります。
そこまで団粒化するような土に仕上げることが土を作るということです。
これは自然栽培でなければ出来ない事です。
そこまでいくと自然の循環で、作物が欲しがる養分を供給できるようになります。
そうなれば肥料を供給することなく、農薬も使うことがありません。
それでいて収量は現在の慣行農業と比べて見劣りすることなく、
素晴らしく美味しく栄養価の高いものが出来てくることになります。
さらには見た目も綺麗なものになっていきます。
私はまだ行き着いていないので、満足できるものにまでなりませんが
最近ではあちらこちらから美味しいとの話を頂くようになりました。
色々考えてはいますが、行き着くのは土です。
土さえ作り込むことが出来ればいいと思うようになっています。
暖かく、やわらかく、水もち・水はけの良い土
これがいい土です。
それをどうやっていかに早くつくりだすことができるのか?
そこに焦点を合わせて研究しています。
おおよそ目標の到達点は見えています。
誰にでもできる方法論を組み立てているところです。
いずれそれは日本の農業を変えることになっていくでしょう。
素晴らしい仕事に巡り合えて幸せです。
農業は土を作り
そこから出来てくる生産物で生活し
多くの人の食を担う仕事です。
心がそれを支えます。
自分に嘘をつかず、本当にいいものを提供できることを考え
喜んでもらえることこそ醍醐味です。
そこに自分自身の喜びを感じ
土を作ることを考えているのです。