野菜を作っていると、どうしても出来ない時期があります。
それが端境期です。
春が近付くと多くの植物は子孫を残すべく種をつけます。
それが頭立ちという現象です。
種類にもよりますが、種が出来てくると養分はそちらに行くようになり
葉は美味しさが少なくなっていきます。
種まきの時期をずらしても、この時期には種を残すという自然の流れに向かいます。
私はネギを主力にしていますが、種がつきはじめると出荷が終わります。
日本では四季があるので、その時期になれば仕方ないことです。
だけどもスーパーとかに行くと、年中何でもそろっていますよね。
どうして?って思いませんか?
今はハウス栽培などで温めて時期を勘違いさせて作る方法が一般的になってきました。
おかげで旬が解らなくなってきています。
何かおかしいのですが、経済では競争がありますから仕方ないかもしれません。
自然栽培でも時期をずらすことはできます。
しかし旬の時期に露地でできたものが一番美味いですね。
私の自然栽培でのネギ作りでは旬に合わせて作るものと
頭立ちをうまく回避できるものを作っています。
しかし、端境期にはどうしても切れてしまいますね。
そこで工夫して、端境期過ぎた頃に出来るネギに挑戦しています。
野菜にはその習性があって、それを上手く利用するのです。
自然の流れを利用した工夫です。
なんとか端境期でも対処すべく
しかも自然栽培ですから、習性をよく観察しないと出来ないのです。
その習性を見るにはその歴史を考えることが必要になります。
たとえばトマトならば乾燥したところで育っていたものですから
水が少ないところで作るとかすればいいのです。
ネギの場合は秋に種まきして、冬に5度以下に出来るだけ合わせないようにすれば
春に頭立ちしません。
習性を考えれば自然栽培でも端境期を乗り切る事は出来ます。
そこまでの観察がたいへんなのですけど
それもまた楽しい時間ではあるのです。