自然栽培の元田です。
今の時期は、畑の調整とか種まきとかの地味な仕事をやります。
今まで畑にいた作物はこれから端境期といって無くなっていくのです。
春には作物は子孫を残そうと種を作る時期になってきます。
それで野菜などは「とうだち」して養分を種に使うんです。
野菜が世間に無くなってくる時期ですね。
そこで今回はお米の話です。
日本人の主食はやはりお米ですよね。
食生活が変化してきて、米の消費は下がってきていますが
日本人は長らく米と野菜での食生活が続いているので
体がそういう作りになっています。
肉食の外国とは一線があって、腸が長くなっているそうです。
動物性タンパクは消化が速いですが、植物性タンパクはちょっと時間がかかるので
その分腸が長くなっているのだそうです。
自然の流れは上手く出来ているんですね。
日本人は米を主に生きてきているので
その習慣をやっていくのが体にもいいらしいです。
これから段々かわっていくかもしれないですけどね。
その米ですが
この100年ほどの間に随分と品種が変わってきています。
毎日食べるからおいしい米がいい。
それは誰でもそうですよね。
それで品種改良などが行われてきました。
品種改良は稲の花がほんの20分くらいしか咲いていないので
その間に交配させるには人間の力が必要です。
自然に交雑して出来るのもありますが、ほとんどが人間の手で作られたものです。
調べてみるとその品種のなんと多いことか。
この100年は品種改良の歴史みたいなものです。
美味いと感じれるものと作りやすいものを目標に改良されてきたんだと思います。
時代背景がそこには見え隠れします。
食べ物が少ない時代には大量に生産できるものが出てきて
大量にできるようになったらおいしいと思えるものになってきて
それでいて簡単に作れるものになってきます。
中にはガンマー線をあててDNA異常を引き起こしてまで品種を作ったりしています。
今は温暖化に合わせて耐暑性のものになってくるのでしょうか?
なんだか常に品種改良みたいな感じです。
そうやって出てきた品種に人が食べたら何かが起きるかもしれないという検証は時間がかかるために解っていません
最近になってあまりにいじりすぎるために米のアレルギーが出てきています。
米を食べると何かしらの拒絶反応が体に出てくるのです。
いろんなものでのアレルギーが多発しているのは、自然を良く判りもしないのに
一つの特徴を持たせるために化学的な方法でやりすぎているからではないでしょうか?
生産も肥料、農薬を使うのがあたりまえで自然の循環を無視しています。
アレルギーの出る要素としてたんぱく質の異常を唱える人が出てきています。
品種改良のしすぎで、おかしくなってきているのだそうです。
そこで、昔のあまりいじられていない品種を望まれる人も出てきています。
私はそういうことも含めてどういう米がいいのかを考えました。
それから行き着いたのが「旭1号」です。
120年前からの歴史があり、
選抜で出てきた品種なので自然のままの流れを持っています。
そこに自然栽培での生産ですので、安心できます。
作りにくいのですけど、美味いし安心できるからこそやっています。
以前は西日本の米の代表だったのですけどね。
最近では多くの篤農家に知られるようになったのですが
寒いところで出来にくい晩稲なので、西日本でしか作れないんですよね。
もっと提供できるように頑張りたいと考えています。