サンクスアイの会員の皆さん、こんにちは。
5月28日(日)のファーミングリテラシー協会「田植祭」にご参加くださった皆さん、お礼が遅くなりましたが、遠路はるばる、埼玉の杉戸町までお越しくださって、ありがとうございました。
前のブログ記事に写真をたくさんあげて下さいましたが、五月の快晴の中、藤原社長のビデオメッセージに始まり、理事長楯本さんの挨拶、欣一理事の苗の説明があってのち、皆さんで苗を大切に植えてくださいました!
植えた後には、花さか爺さんならぬ、苗育てマン、ウーマン&キッズのように??または、鬼は外福は内のように??米糠発酵肥料もまいてくださいました!
田植え後は今年初の試み、泥んこレース!!
皆さんの泥んこ姿がまぶしかったです!!
この年齢になって普通に生きていると、泥にダイブしたり後ろからの魔の手(笑)で泥に突き飛ばされたり・・・羽目を外してはしゃげることもなかなかないですよね!
見ているこちらも気持ちよくなるようなダイブぶりでした!!
お昼時には、楯本さんの声掛けで“いただきます”“ご馳走様”と、感謝を田んぼと稲に届けて下さって、苗もなんだか嬉しそう!!
私たちも心の底から気持ちいい時間を過ごさせていただきました。
皆さんの気持ちを受け取って、苗はすくすくと大きくなっていますよ!!
上の写真はは5月30日(火)、田植え2日後の夕方です。
夕暮れの風に揺れながらも倒れておらず、お子ちゃまたちが若干斜めに(笑)植えた苗も、ピンとまっすぐ立ち始めています。
また、夕暮れで色が分かりにくいですが、緑色で、あまり黄色くなっておらず、安心して見ていられる姿です。
この、田植え後すぐ~約1週間の期間に、田んぼの中ですっくりと苗が風にそよぎながら立つ姿・・・これは一般的な慣行栽培ではなかなか見ることのできない、成苗有機の苗ならではの貴重な姿なんですよ!!
はじめての方、お久しぶりの方もいらっしゃるかと思うので、何度にもなりますが解説させていただきますと・・・田植えの後の期間に安心して見ていられる、というのは、稲葉先生に教わった技術体系である、「成苗(大人の苗)になるまで、露地で、化成肥料を使わずに、有機で育てた苗」の大きな特長です。
そう、一般的な慣行栽培で育った苗は、田植え後1週間の期間は、なんだか枯れそうで、色もかなり黄色くなり、葉っぱもヘタッとなっていることがほとんどなのです。
私たちも通常の慣行栽培で請け負っている田んぼを見るときは、そういうものだと思って見ないと、とても心配になる姿です。
何がそんなに違うの??理由は主に根っこと、何枚葉っぱを出している苗を植えたか、にあるとのこと。
○まず根っこのお話です。
成苗稲作では、ポット苗箱いう苗箱をつかって苗を育てます。
ポット苗箱は根っこをちぎらないで田植えができるように、苗の根っこが絡み合わないよう、独立した穴の中で育つように設計された苗箱です。
これがポット苗箱です。
穴一つ一つに、土と、肥料と、種もみが入っていて、この中で大きく育っていきます。
田植えの際は、この写真のようにすぽっと抜けて、根っこにダメージがほとんどないまま植えるので、数日後には根っこを伸ばして根付こうとします。
上の写真は、田植え後5日の苗を抜いた写真です。
田植えの時は根っこが塊になっている状態で植えましたが、その塊から周りに伸びている部分は、おそらく田植え後に伸びた根っこでしょう。
田植え時のダメージが少なく、そのまま根を伸ばし、活動が始められるからこその安定感なのです。
一般的な慣行栽培ですと、こうはなかなか行かないのが通常です。
慣行栽培では、マットという苗箱を使うのですが、このマット苗箱で育った苗は、根っこが絡みあってマット状になることからマット苗と呼ばれ、
田植えの際に根っこをちぎりながら植えることになるので、苗は自身の修復に体力を使うことになります。
そのため、植えてからしばらくは、苗の元気や勢いがなくなり、黄色くなって、大丈夫かと思うような時期が1週間ほどあります。
稲がダメージを修復する方にエネルギ―を割いている間に、草は勢い良く伸びてきますから、稲が田んぼで草に負けてしまうことが多々出てくるのです。
除草剤が必要になるのもうなずけます。
○次に何枚葉っぱを出している苗を植えたか、のお話です。
慣行栽培では稚苗(葉っぱが2枚半の幼い苗)を植えるのですが、この葉齢の時期はまだ種もみの力に頼って生きていて、完全に自力で根や葉を出せない幼い苗なのです。
そんな中、根っこがちぎられながら田植え、しかもほとんどの現状では暖かいハウスの中で育苗がされて、ハウスの中よりも気温の低い田んぼに田植え、過酷な田んぼデビューとなるのです。
人間に置きかえると、そこそこハードな状況ですね・・・。
一方、成苗稲作の技術体系では、「成苗」と言って、種もみの力ではなく、自力で(自身が光合成をすることで)葉っぱも根っこも増やせる、大人の苗(成苗=葉っぱが4枚半まで出た苗)まで育ててから田植えをすることで、田んぼに出てから、すぐに根っこを出して、草に負けないような活動を始めることができます。
というわけで、恒例になりつつありますが、今年も皆さんが植えてくれたところの苗を研究のために・・・そーーーっと1本抜いてみました!!
草丈は30㎝を少し超えています!大きくなりましたね!!
根っこは22センチほど。
前述の5日後の写真と変わった点と言えば、細かーーいひげ根が出てきています!
同じ根っこでも、太い冠根と、ひげ根とでは役目が違うそうで、冠根が体を支えるための根、ひげ根が栄養吸収などをする根っこなんだそうです!!
空っぽになった種籾のもみ殻でしょうか。途中に絡まっていますね・・・。完全に大人になっている中に、脱皮した記憶のカケラ・・・。
写真の後は田んぼに植え戻しておきました。
上の写真は6月15日(木)、田植え後18日です。
何気なく見える田植え後の風景も、色んな技術や知恵が広がっていて、そして目に見えない地下に支える世界があってこその、美しい姿ですね!!
最後にお詫びとご案内があります。
田植えにご参加くださった皆さん、ごめんなさい!!!
間違ったことをお伝えしてしまいました。
玄関先に徳利のさかさまになったような形のハチの巣がありましたが、これを私徳利蜂の巣とご案内してしまいましたが、正しくは「コガタスズメバチ」の巣でした!
誤情報申し訳ありませんでした!
この場をお借りしてお詫び申し上げます。
これは、私がとっくり蜂と検索して、画像の中に「とっくりの形のような~」のキーワードで検索に引っかかった画像がコガタスズメバチの巣だったのを確認しなかったからで、高校生になった長女が何気なく調べてくれて発覚しました。
以後、繰り返さないよう気を付けます!本当に申し訳ありませんでした!!
ちなみに、小型だとしてもスズメバチ!と聞くと怖くなりますが、このコガタスズメバチはおとなしい性格なんだそうです。
ですが、おとなしいとはいえ、夏後半の女王蜂が生まれるころになると気が立つそうなので、稲刈りのころには駆除して皆さんをお迎えするようにします。
そして、改めまして、同じ玄関先にあった小さな方の巣、これは正真正銘のとっくり蜂の巣です!!ちゃんと調べました!!
こんな小さな巣、入れるのかなあ??
大変お騒がせしました。
そして、最後にご案内をさせて下さい。
間近になりましたが、6月25日(日)、網本欣一の有機田んぼで、生きもの&植物調査を開催いたします!(ファーミングリテラシー協会協賛)
生きもの担当の、林鷹央先生、植物担当に、関口晋太郎先生、2名のプロの先生方が、有機&成苗田んぼに広がる、生きものたちの世界を軽快なトークで案内してくださいます!!
今年は毎年と違って、6月中干し前の開催!
例年より多種の生きものが見られると思います!!
この時期の田んぼのアイドル??豊年蝦(ほうねんえび)もただ今出ています!!
このホウネンエビは寿命が1か月ほどしかなく、毎年の7月中旬の開催では出会えないんです。
生きもの&植物調査を行う、ということ。
お米を育てる、収穫する、という人間のための作業=稲作において、少なからずの環境負荷・・・私たち自身が、私たちを包み育ててくれる母なる大地に負荷をかけている現実が多々あります。
ですが、その作業する情熱の出処を「母なる大地をこれ以上酷使しないために!」と決めてみれば・・・そこから、「作業方法」の「方向」を「母なる大地に添って人間が進化してゆく」と決めてみれば・・・どうでしょう。
「環境負荷を従来より減らす」ことはもちろん、それだけでなく、より豊かな環境を創造できる稲作が、夢物語ではなく「できる」ことだと知る、そんな想いを胸に抱いての開催です。そして「お米を食べること」=「人間の体にどんなエネルギーのものを入れることを選択するか」その観点から食事を見ると、生きものも植物も豊かに暮らせる田んぼで育ったお米は・・・伸び伸びと育つ!!というエネルギーを蓄えて実っている、そう思うのです。
そんな生きもの&植物調査をプロの方々に導いてもらって、ぎゃあぎゃあ楽しくやれたならこんなに幸せなことはない!!
例えば毎年の内容を少しご紹介すると・・・
林先生が、あで○んす??の毛根チェックのためのスコープを持参して下さって、みんなで午前中に田んぼで採った生きもの達、ドジョウのヒゲや、アメンボの足の先、ヤゴの強力そうなあご、小さなミジンコたち・・・を拡大してモニターに映して見れたり・・・
関口先生が田んぼの雑草を美味しく??紹介してくださったり・・・
イベント終了後、ザリガニ釣りもできるよ!!
楽しい企画を用意して、スルメ(ザリガニの好物)もご用意してお待ち申し上げます!!
皆さんで遊びに来てくださいね。
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