サンクスアイの会員の皆さん、こんにちは。
ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
われわれ田んぼマンは、ゴールデン田んぼウィーク、略してG・T・Wでしたよ~!
それでも、今年はお天気も良く、気持ちいい作業日和でした。
カラッとしていて、きれいに晴れて、本当に気持ちよく、すごしやすい季節になりましたね!
4月の中旬ごろからこの季節は、田んぼの畦が小さな野草たちの花で彩とりどりになります!
道端や畦に茂って、多くの人が嫌う対象にしているだろう雑草ですが、この時期は、本当に可憐な花を咲かせ、まぶしい光をを放っていますよ。
そう、どんなものでも、歩み寄ろうと思って見てみると、雑草でも可愛く見えてくる・・・かもしれない!
・・・ええ、もちろん私は雑草について、困ることもありますが、大好きです。
困る=嫌いではありません。
小さい頃、小さな野花たちと一緒に遊びました。
私にとっては遊び相手のような存在だったかもしれません。
世の中の多くの意見??であろう、「雑草=厄介者」のレッテルが、ほんの少し変わるといいな、の期待を込めて、少しばかり、野草雑草の世界を紹介させてください!
群青の小花を群生させるのは、おおいぬのふぐり。
大犬のふぐり(玉袋)。。。という意味の、なんとも残念な名前がついていますが、春の草むらに、青空がおりてきたかのような、深みのある青が私は大好きです!
せっかく可愛らしい花なのに、もうちょっとよさげな名前が思い付かなかったもんだろうか。。。
こちらは蛇イチゴ。
もう少しすると、真っ赤な小さなイチゴのような?実をつけます。
・・・実は、蛇はこの実を食べないそうで。びっくり。前出のおおいぬのふぐりと言い、昔の人は割と適当に名前を付けてるんですかね・・・。
そして、皆さんは小さい頃お母さんに、蛇イチゴは毒があるから食べないように、と教わりませんでしたか?
しかしながら、なんと・・・毒はないそうなのです。2度目のびっくりです。
ですが、おいしそうな見た目とはウラハラに、まったく甘みもないので美味しくなく、しかも、よく畦ぎわに咲いているので、お散歩の犬のオシッコがかかっていたりと不衛生なので、子ども達が食べないようにと、「毒がある」と言い伝えられているそうですよ。
そう思うと、蛇イチゴの名前の由来も、子どもが食べそうになったら、蛇が来るよ、と食べないように諭した、親心だったのかもしれません。
ハコベです!
「白」に納まりきらない、「純白」の小さな花が咲きます!
このハコベが、はこべら(繁縷)の名で知れた、春の七草のことだとは、あまり知られていないかもしれませんね。
実はタンパク質、ビタミンB,Cなどに富んでいて、昔は歯みがき粉にも使用していたそうです。
お正月明けの、ごちそうを食べて疲れた体に、滋養に富んだ七草粥は、理にかなっていたのですね。
赤紫の花がかわいい、カラスノエンドウです。
カラスより小さい・・・スズメノエンドウです(笑)
カラスのエンドウと、スズメのエンドウ、葉や花の形が似ているのですが、カラスの方がもちろん大型、スズメのほうが小型です。
人間様の食用の野菜に、えんどう豆(グリーンピース)がありますね、そのえんどう豆の葉や花の形にとても似ているので、「カラスのえんどう」。
もっと小さいのがあったので、「スズメのえんどう」・・・実に簡単な名付け方ですね。
ちなみに、「カラスとスズメ」の「間の大きさ」の「カスマグサ」という草もあるそうで、本当に単純明快です。
カラスノエンドウの若い上の部分は食用にできます。古代オリエント(地中海地方)では、食用作物で、栽培していたのだそう。
下になると筋張ってくるので、若い上部だけ摘んで下さいね。
さっと湯がいて御浸しにしたり、お吸い物、天婦羅などがよく合うそうです。豆くさい香りがなかなかに美味しく、豆苗に似ている味(主観)です。
注意点として、人間様に美味しいものは虫にとっても美味しいようで。
虫がついていないか、よく確認して若い芽を摘んでくださいね・・・。(若い芽の時期を外すと、アブラムシがごっちゃりつきます。)
ハルジオン(春紫苑)です。
実は要注意外来生物で、全国に分布しています。要注意と言っても、明治の時代からすでに日本に入ってきたようで、防ぐにも防ぎきれず、空き地や畦で、もう馴染みの植物になっていますね。
要注意、とはいっても、「生きものが生きる」ということについて、命には何の悪意もありません。
ですが、島国で競争相手が少なく、気候も温暖な日本古来の固有種は、おおむね小ぶりで繁殖力も強くなく、広い大陸でもまれながら強く進化した外来種が入ってくると、繁殖スペースを確保できなくなり、固有種が衰退してしまう事例が多くあります。
交通網が発達し、海外や他地域との往来が激しい現代、植物も生きものも、簡単に国境や地域を越えるようになり、外来種の問題はとてもコントロールしがたい問題ですし、また、駆除をすることは、ある意味、自然の生命活動をコントロールすることにならないか、という倫理の観点からの議論もあり、難しい問題となっています。
菫(すみれ)です。
菫はたくさんの種類があり、プロでも「何スミレ」か、見極めることは難しいそうですが、庭先や畦に少なくとも何種類か見かけます。
スミレは一株2~3年生きるそうで、今年もまた同じ場所に咲いたなぁ、と見つけると嬉しくなります。ということは、畦にスミレが咲いていたら、少なくともここ2年ほどは根まで枯らすような除草剤は撒かれていない、そう推測できる、指標植物と言えますね。
6月ごろでしょうか、とても美しい形の種をつけますよ。
きゅうり草・・・。
こんなに可愛いのに。きゅうりとは似ていないのに。
摘んでもむときゅうりの匂いがするからだとか。
もんでみました。嗅いでみました。そうは思わないんですけどねぇ・・・。
言わずと知れたタンポポ!
白花タンポポも咲いています。
タンポポは、やっぱり子どもたちの身近な遊び相手!
三女が指輪を作ってくれというので、茎を指にくくりました!
こんな穏やかな時間を持てること自体がありがたいです。
以上、全国どこにでも咲いている雑草ですが、ご紹介しました。
まだまだ田んぼの畦にはいろんな草花が咲きます!
地縛り、白詰め草、土筆(つくし)、スギナ・・・。
今まで知らなかった、あってもなくても関係ない、なくなったとしても世界は変わらない・・・。
もしかしたら、そう思われているような、名前をいちいち気にも留めない「雑草」かもしれません。
ですが・・・多分、世界は全てにおいて、無関係ではないのです。
この植物たちが、生きて小さな花を咲かせるからこそ、そこに「住む」「食べる」「蜜を吸う」虫たち、生きものが生きることができます。
ある特定の植物しか食べられない昆虫もいますし、植物の種類が多いということは、それだけ生きものの種類が多く養われている、ということに直結します。
また、小さな生きものがいなくなると、次第に、小さな生きものを食べていた鳥や小動物がいなくなり、やがて大きな動物たちががいなくなります。
除草剤などの影響で花が少なくなり、エサとなる花粉や花の蜜がなくなった結果、ミツバチが少なくなって・・・ミツバチが自然と受粉を手伝っていた、果物などの生産現場が困っていることは有名な話です。
また、小さな植物たちは根を張ります。
根からは、それぞれの種が違った分泌物を出していて、その分泌物を特定の微生物が栄養源にして繁殖したりするので、植物の種類が多ければ、微生物の種類も多く増え、土の養分が多様になり、結果土が豊かになります。もちろん草が秋冬になり枯れると、微生物たちが分解をして、土が作られます。私たち人間も大きな動物の一種、とする限り、地球上に一緒に生きている、この小さな花たちと無関係ではないでしょう。
・・・と、小難しいことを書きましたが、要は、ちっちゃな頃、誰しもが一度は植物や生きものと遊んで大きくなってきたのでしょうから!!
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