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畦に訪れた春

カテゴリー:ブログ 共同研究農家 2016.03.25

こんにちは。

夕暮れの時間がずいぶん延びましたね。
こんな時間なのにまだ明るい!と、春の訪れを実感します。

春分も越えて春本番となりましたが、みなさんいかがおすごしですか?
事務所脇の倉庫では、お隣の猫が出張して昼寝中。
日影でのんびり、春のうたた寝タイムです。

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網本欣一がお世話する田んぼの畦は、ここからゴールデンウィークにかけて、宝石箱をひっくり返したかのように、鮮やかで賑やかな色彩で埋め尽くされます。

写真でご紹介するたびに、花の数や種類が増えていくことと思いますよ。お楽しみに!

もちろん、花色だけでなく緑色も柔らかく鮮やかで、三つ葉のクローバーの中に花々が咲く様子を見るたび、除草剤をまかない農業ならではの景色を見れて、有り難いかぎりだなぁと感じます。

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ざんねんながら、この畦に花々が咲き誇る景色は本当に少なくなりました。

一般的な稲作では、草や草に住む虫が敵とされるので、まだまだ背丈も小さく虫も少ないこの季節から、除草剤の散布が始まります。

風が穏やかな日々にはあちこちで除草剤散布が行われ、翌日には茶色い帯のような畦が、景色の中に横たわります。
確かに、夏には背丈ほど伸びる草を草刈機でひたすら刈って運んで・・・を無くしてくれる除草剤で、農家の暮らしは本当に楽になりました。

暑い最中に汗だらけになって、ぬかるむ田んぼの中で草取りをすることを考えると、余計に除草剤は有難いアイテムと言えるでしょう。

ただし、目に見えない微生物も含め、生きもの、植物は激減したのです。
生きものだけでなく、人間にもその薬剤の影響は、さてどうなのか、囁かれたりしています。

では、その薬剤を使う農家だけの問題なのでしょうか。

お米の市場に目をやると、お米の平均的な価格はこの何十年かで、本当に下がりました。一般市場では 4分の1 ほどに下がったでしょうか。

そうなると収入を確保できないので、手間暇をかけることがバカらしくなり、除草剤に頼ることにつながってしまう。

こんなに儲からないのにきつい仕事はないと、後継者がいなくなり、農業従事者の高齢化が進む。
高齢の農業者にとっては、除草剤はまさに必需品の悪循環。

さて、どちらがニワトリか卵か、なのです。

草取りという手間暇をかけないで済むので、コストがかからなくなり、お米の価格が下がったのでしょうか。

それとも、お米の価格が下がったので手間暇をかけられなくなったのでしょうか。

どちらにせよ、人の都合の悪循環で、この環境が犠牲になる構造から抜けるには、もう農家だけではなく、いろんな農業従事者、肥料メーカーさんや機械メーカーさん、農産物を売る人買う人・・・

みんなが足並み、かつ意識並みをそろえて、人間の誇れる知恵や技術を環境を守る方向に使うことが大事だと思っています。

これだけの技術力がある時代になった今、人の意識次第でそれが可能になった、今までは意識が環境に向かなかっただけだと思うのです。

自然を意識した方向に、尽力や技術力、投資、労力・・・を使うことで、畦の景色も美しく守られればと思います。

たかが畦とあなどるなかれ。

小さなことに見えても、畦や田んぼも地球の一部。

畦や田んぼの環境を壊さないことが、地球を壊さないモデルケースとして広がって、美しい地球にずっと住める、自分達のことや子孫のことを守ることにつながると、おおげさですが思っています。

そのための技術も情報も、あるところにはあると感じます。

ある聖人の言葉からのことわざで、求めよ、さらば与えられん、でしょうか。

美しい畦のある景色が広がることを求めます。

さてさて、話が畦から脱線したところで、田んぼ作業の近況です。

おからの発酵肥料の仕込みも始まりましたよ。

苗箱の中に入れたり、苗床に敷いたり・・・と、苗を育てる段階で使います。

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来たる田んぼシーズンに向けて、備品や肥料、田んぼの準備も大詰めです!

 

網本朝香

サンクスアイ株式会社
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