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苗床準備が始まりました!

カテゴリー:ブログ 共同研究農家 2016.02.05

こんにちは。

まだまだ風が冷たい日が続いている関東です。

みなさん、いかがおすごしですか?

 

杉戸では、立春を迎えて、日中は多少暖かい日が増えてきました。

とは言え、暖冬と言っていた一月前がなんのその、ばっちりの冷え込み具合で、ほっとひと息なこの頃です。

そんな中、田んぼも少しずつ作業が始まりました。

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田んぼの一画に、苗を育てる「苗床」の、準備をしています。

 

トラクターの後ろの刃の部分を畦ぬり機に付け替え、畦をつくっています。

畦で仕切った中に水を入れ、水平に均して乾かすと苗床の完成!

 

毎年より早くから準備をしているのは、暖冬の特徴である、春の雪の雪解け水を活用したいとの思いから・・・。

 

実は、この時期は用水が元で止められていているので、平らに均す際に使う水は、水道水を使っているんです。

水道代節約のためにも、いつ降るかどうかの雪雨を確実にキャッチするために早めの始動です。

 

ちょうど新人君が、社長欣ちゃんの指導を受けながらトライ中です。

 

この様な一年に何回もない作業は、その時にトライしておかないと上達の機会を逃してしまいますね。

がんばって~。

 

さて、苗床の話。

慣行栽培では、通常、苗は田んぼの中ではなく、陸上にハウスを組み立てて、暖かいハウスの中で育てます。

 

私たちが稲葉先生に教わった成苗稲作の体系では

〇暖かいハウスの中から、まだ夜寒い時期に田んぼに移植(田植え)されると、苗にとってストレスであること

〇苗が暖かいハウスで育つと、組織が柔らかく腰高に育つこと

主にこの二つの観点から、ハウス育苗ではなく、露地で夜の寒さも経験させて、慣行栽培の約二倍の時間をかけて育苗をします。

 

露地で育った苗は、移植の際に、温度も環境も変わりませんから、田んぼにすぐ根付きます。

その張った根っこから自分のテリトリーを主張する物質を出すので、まわりに生える草に対して主導権がにぎれて、草に負けづらくなるといいます。

 

また、夜の寒さも経験して、組織一つ一つが小さく、細胞壁が固い、身のしまった腰低の丈夫な苗に育ちます。

ですが、今の慣行栽培のハウスでの育苗技術では、ハウスの暖かいところから寒い田んぼに移植、植物の生理に逆行することをしてしまっています。

ハウス苗にとって田植えは、温度や環境が変わって、苗が体力を消耗してしまう、ストレスの瞬間になってしまいます。

 

当然、新しい環境に慣れることにも体力を使ってしまいますし、そうすると、根っこを出すことが遅れ、テリトリーを主張する物質も少なく、最初の段階で草に遅れをとってしまう要因になるんだそうです。

 

草に負けるとなると、除草剤がワンセットになってしまいます。

 

また、温度をかけての促成栽培では、一つ一つの組織が大きくなって、背丈は確かに伸びますがやわらかい苗に育ってしまい、倒れやすかったり、虫や鳥に食べられやすかったり、病気やカビに弱くなりがちです。

その弱くなりがちな状態を農薬で補うことにつながって、農薬がワンセットになってしまいます。

そもそも、ふつうーーーに、考えてみれば、植物は暖かくなるにしたがって成長しますね。

それに逆行するって、なんか変じゃない??

・・・と、普通の感性だったら・・・?? と感じることも、業界にとって当たり前になってしまっていると、かえって見えなくなるのかもしれません。

 

私達は、農業が全くの素人で始めたので、かえって普通の感性が働いたのかもしれませんね。

その感性の羅針盤で先生にたどり着けました。

そんなフレッシュ君だった私達も稲作を続けて10年ちょっと。

作業には慣れても、フレッシュな感性、当たり前の感性は、ずっと持ち続ける大事さを感じます。

 

苗が健やかに強く、そして当たり前なように育つ環境を整えることは、確かに手間もコストもかかりますが、育っていく過程では逆に手間もかからなくなって、結果、農薬や除草剤を減らすことにつながります。

当たり前のことを当たり前にやって、より健やかな土が増えていくといいな!

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さあ、今年もたくさんの苗がここから巣立っていきます!

もちろんサンクスアイさんの愛感謝米の苗も・・・です!

水道水(泣)を入れて平らにならす作業が続いていますよ!

 

網本朝香

 

サンクスアイ株式会社
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