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2010年11月 6日

米の乾燥

Posted time: 08:55 | Author : 共同研究農家 |


お米は人が作るものではりません。


人の意志でその場所に育ってもらいたいと

その環境を作ります。
それが田を作り、田植えをすることです。


今は種から発芽することにまで手を掛け
苗になってもらって田に移植するんです。
そうすることで効率が良くなるからなんです。


そうして稲となって米を作り出してくれます。
米を作り出す過程にいては人は手出しできません。

米が出来る環境を作り出しているにすぎないのですね。


昔の米は稲から落ちて次の世代に引き継いでいきます。
旭1号はその当たり前の、種を土に落とすことをやります。
だから脱粒するんだと言われるんです。

落ちない米の方がおかしいのですけどね。


人の手が入ることにより
自然の環境からは遠くなってきましたが
それでもそれを当たり前のように受け入れることも
自然であるのです。


収穫された米は保存できるように乾燥させます。
天日であれ、機械的であれ、乾かすことによって保存できるようになるのです。
そこが食として発展し、種の保存になってきているのです。


米を生産するようになって、この乾燥という行程に目を向けた時期がありました。
昔は乾燥の精度が低く、思った通りにはいきませんでした。
天日であれば天候に左右され、機械では思ったような数値にならない。
当然機械化は効率化のためで
それだけでも随分と楽になってきました。


保存という理由での乾燥

それはそういう事だけなのか?
疑問に思った時期があったのです。


水分量が15%というのが目安ですが
精度が低くあった時代は天候で変わっていました。
そこから乾きすぎると、胴割れが起きてしまい
水分が多いと扱いにくいという事が解ってきました。


食味にも関係するらしいということくらいは解っていたでしょう。

今では乾燥機の精度がもの凄く高くなり
目指す乾燥にする事が出来ます。
水分量を15%と設定すると15%になります。
しかも偏差分布まで出ます。
いやはや凄いですよね。


まだ乾燥精度が不安定だった時期に
水分量から食べ比べをしました。

その結果おもしろいことがわかりました。


すぐ食べるには乾燥が効いていない方がいい。
しかし、保存に向かない。
そして籾すり時にもみ殻が取れにくい。

保存を優先するには乾燥が効いているほうがいい。

しかし胴割れしてしまうと美味しくない。


食味を優先した年には
籾すりを頼んでいた時期ですので
依頼先から文句を言われました。

すぐ食べた人からはすこぶる好評でしたが
保存していた人からは次の年の梅雨にカビが来ると言われました。


乾燥が効いているとあまり美味いと言われない・・・


その数値はどこにあるかと追求したら
美味しい水分量は15.5~16.5%くらい

しかし16%を超えるともみ殻が混じるようになり
籾すりに時間がかかるのです。

籾すり行程で簡単に出来るのは15.5以下
14%にもなると胴割れが危惧されます。



L1030506a.JPG



私は美味い状態を追いかけたいので
目指す数字は15.5~15.7%です。


また、美味しいお米にするためには、未熟部分を多少配合する必要があります。

ただ、未熟部分を配合すると水分調整が難しいのですが、味と保存性を高めるためには、手の抜けない作業です。


※美味しいお米を皆様にご提供するには、水分量の細かな調整が必要になります。

一般的には、作業性を上げるため15%程度で行われるそうですが、それでは味が落ちてしまうため、サンクスアイ農場では細かな調整を行っています。



豊かさの先に、食べられる喜びを
サンクスアイは、植物性ミネラル・フルボ酸を通じ、土壌改良を行い、
本物の食物が収穫できる愛産物農法の普及を行うことにより、
日本の食の明るい未来を応援しています。
サンクスアイ株式会社
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〒861-8035 熊本県熊本市東区御領6丁目1-6
TEL:096-285-3910 FAX:096-285-3513

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